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2012 年度 実績報告書

減数分裂におけるセントロメアの機能性解析

研究課題

研究課題/領域番号 10J03910
研究機関大阪大学

研究代表者

荻山 友貴  大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(PD)

キーワードセントロメア / 減数分裂
研究概要

本研究は新生セントロメアの減数分裂における機能性を解析することで、有性生殖時に必要なセントロメア機能の理解を目指している。「セントロメア」は、核分裂時に染色体を牽引する微小管と結合することで正確な染色体分配を保証する染色体上の領域である。「新生セントロメア」は、本来のセントロメアと異なる染色体上の領域に新規に生成するセントロメアとして知られ、セントロメアの新規形成機構を知るためのツールとして有用である。我々はこれまでに新生セントロメアを誘導するための系を構築し、様々な染色体部位に新生セントロメアを形成した分裂酵母株の取得に成功している。
昨年度までに一部の新生セントロメアが減数分裂においてもセントロメア機能を十分に果たすことを示した。本年度は新生セントロメアの有糸分裂期における機能性と減数分裂における機能性の関連性について解析した。その結果、有糸分裂期において正常なセントロメア機能を示す新生セントロメアは、減数分裂においても正常な機能を果たすことができ、一方で有糸分裂期においてセントロメア機能に異常を示す新生セントロメアは、減数分裂においても機能異常を示すことが分かった。この結果から、セントロメアの新生において、有糸分裂および減数分裂の両方に必要なセントロメア機能の存在が重要であることが明らかになった。この新生セントロメアの機能性の違いを生み出す原因について調べたところ、完全なセントロメア機能を示す染色体では新生セントロメアがテロメアに近い「サブテロメア領域」に形成されており、不完全なセントロメア機能を示す染色体においては新生セントロメアは「染色体腕部」に形成されていることを見出した。不完全な減数分裂を行う新生セントロメアは進化的に保存されにくいと考えられ、活発に転写される染色体腕部では新たなセントロメア形成が抑えられている可能性を示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The smooth and stable operation of centromeres2012

    • 著者名/発表者名
      Ogiyama Y, Ishii K.
    • 雑誌名

      Genes & Genetic Systems

      巻: 87 ページ: 63-73

    • DOI

      10.1266/ggs.87.63

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-16  

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