• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

「遷移金属錯体/有機分子」二成分触媒系の開発による高度分子変換

研究課題

研究課題/領域番号 10J05324
研究機関東北大学

研究代表者

戸田 泰徳  東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード遷移金属錯体 / キラルブレンステッド酸触媒 / 異性化 / 連続反応 / 不斉反応 / Pictet-Spengler反応 / キラルリン酸 / テトラヒドロイソキノリン
研究概要

申請者は「遷移金属錯体/キラルブレンステッド酸触媒」二成分触媒系の構築を目的とし、高効率的かつ高選択的、新規分子変換反応の開発を行っている。本年度は、二重結合の異性化を起点とする連続反応の開発の一環として、「金属錯体/キラルブレンステッド酸」二成分系リレー型触媒によるアリルアミドの異性化と不斉Pictet-Spengler反応の連続化を検討した。
Pictet-Spengler反応は、含窒素六員環の骨格形成反応として有用であり、これまでに優れた不斉反応が報告されている。しかしながら、そのほとんどはトリプタミンまたはトリプタミン誘導体を用いた反応に限られていた。一方で申請者らは、「金属錯体/ブレンステッド酸」二成分触媒によるアリルアミドの連続異性化、炭素一炭素結合生成反応を既に報告している。申請者は、この方法論を分子内炭素一炭素結合生成反応へと応用し、さらにキラルブレンステッド酸触媒を用いることで不斉反応へと展開した。
検討の結果、「ルテニウムヒドリド錯体/キラルリン酸」二成分系を用いることで、窒素上を保護したアリルメタヒドロキシフェニルエチルアミンから、テトラヒドロイソキリン誘導体を良好な収率、中程度のエナンチオ選択性で得ることに成功した。エナンチオ選択性には課題が残るものの、本反応により光学活性テトラヒドロイソキノリン誘導体の合成法を新たに示すことができた。また、本反応は二重結合の異性化を起点とするリレー型反応を不斉触媒反応に適用した初めての例である。

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi