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2012 年度 実績報告書

興奮伝導性をもつ心筋組織の再生

研究課題

研究課題/領域番号 10J07076
研究機関京都大学

研究代表者

門田 真  京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード心筋細胞 / ヒトES/iPS細胞 / 不整脈 / Spiral wave / 薬剤スクリーニング / 再生医療
研究概要

ヒトES/iPS細胞から心筋細胞を分化誘導してシート状に播いて培養した。光学的マッピングを用いて興奮が伝播する様子を観察し、不整脈の病態モデルの作製し、種々の抗不整脈薬等による薬物応答を検討した。分化誘導した心筋細胞の遺伝子発現パターンは胎児型よりは成人型に近付いている傾向はあったが、完全に成熟したものではなかった。心筋細胞の播種密度を調整することにより、播種密度が高い時(2.6x10^3細胞/mm^2)よりも低い時(1.3x10^3細胞/mm^2)に有意に旋回波(Spiral wave)が誘発されることを示した。さらに、リエントリー性不整脈が起こっている心筋細胞シートに抗不整脈薬を投与することにより旋回波を止めることができることを示し、病状の再現に加え臨床で使用されている薬剤の治療効果の再現にも成功した。従来頻用されている新生仔ラット由来心筋細胞ではこれらの反応は確認されなかった。誘導・使用された心筋細胞の成体心筋としての成熟度がまだ不十分であること、旋回波の伝播速度が成体心臓で観察されるものより遅いことなど改善点は認められるが、本研究の成果によって、これまで限られていたヒト心臓における細胞モデル構築とヒトの不整脈における病態解明に新しい可能性をもたらしうると考えられた。これらの成果を10th Annual meeting of the International Society for Stem Cell Research (ISSCR)でポスター発表し、European Heart Journal誌に筆頭著者として論文発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Development of a reentrant arrhythmia model in human pluripotent stem cell-derivpd cardiac cell sheets2013

    • 著者名/発表者名
      Kadota S, et al.
    • 雑誌名

      European Heart Journal

      巻: VOL.34 ページ: 1147-1156

    • DOI

      10.1093/eurheartj/ehs418

    • 査読あり
  • [学会発表] Arrhythmia Model in Human ES/iPS Cell Derived Cardiac Cell Monolayer2012

    • 著者名/発表者名
      門田真
    • 学会等名
      10th Annual meeting of the International Society for Stem Cell Research
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2012-06-14
  • [備考]

    • URL

      http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/j/pr/2012/12/01-nr.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/121201_1.htm

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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