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2010 年度 実績報告書

バルト諸国を中心とした中東欧諸国における少数民族問題と政党システム比較分析

研究課題

研究課題/領域番号 10J07200
研究機関早稲田大学

研究代表者

中井 遼  早稲田大学, 政治学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード比較政治 / 政治過程論 / バルト諸国 / 中東欧 / 政治経済学 / ヨーロッパ / エストニア / ラトヴィア
研究概要

本課題は、民族問題をめぐる政治的対立とその背後に存在する各国の政党システムの影響を分析するにあたり、特にバルト諸国を中心とした中東欧諸国の新興民主主義諸国をその分析の対象とするものである。本課題は事実上、科学研究費補助金事業課題番号21830123の後継としての側面を持ち、平成22年度はその初年度に当たる。この期間においては主に(1)バルト諸国の政党システムの妥当な把握、(2)政権政党による少数民族票取り込みの理論的基礎付け、の研究を遂行した。(1)について、バルト諸国の政党システム研究は、他の中東欧諸国のそれに比して国際的にも蓄積が少なく、特に2000年代以降のものが皆無であったが、本課題上その知見が不可欠であったため筆者自ら遂行したものである。分析の実施には、有権者の社会属性や政策態度および政党支持にまつわる世論調査データで、かつ中東欧諸国共通の枠組みでなされている物が必要であったため、本要件に唯一該当する英国アバディーン大学公共政策研究センター保有のNew Baltic Barometer(および他の中東欧諸国の物としてNew Europe Barometer)個票データを購入の上、計量的分析を行うことで3ヶ国の政党システムについて論考をまとめた。(2)については、いくつかの先行研究を踏まえたフォーマルモデルを用いた演繹的分析により、ある政党の得票率が既存の制度下で大きく減ずると(あるいは大きく減ずる見込みがあると)、かれらが制度そのものを変更することで新たな票田を得ようとするため、それまで有権者ではなかった少数民族集団を有権者に加えるような制度変更が発生するメカニズムを解明し、またそれがエストニアとラトヴィアの事例研究からも裏付けられることを明らかにした。本成果は国際シンポジウムで報告済だが、論文としての発表は来年度以降の予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] バルト諸国の政党配置-ニューバルティックバロメーター有権者個票データによる競争次元抽出と支持政党布置2010

    • 著者名/発表者名
      中井遼
    • 雑誌名

      早稲田政治公法研究

      巻: 94 ページ: 43-62

  • [学会発表] Enfranchisement of Ethnic Minority and Political Parties : An Instrument for Vote Share Maximization2010

    • 著者名/発表者名
      Ryo NAKAI
    • 学会等名
      GLOPE-II International Symposium
    • 発表場所
      東京、早稲田大学
    • 年月日
      2010-12-18
  • [備考]

    • URL

      http://www.geocities.jp/stebuklas0311/

  • [備考]

    • URL

      http://globalcoe-glope2.jp/sympo/20101218.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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