ネットワーク上の進化ゲームにおいて、どのような条件どのようなネットワークに於いて協力行動が促進されるのかの研究をさらに進めて行った。個々のプレイーヤは、個々としては非協力し相手を裏切ってしまうことが最も良い利得を生むのであるが、社会全体でみると協力するほうが良いと言うある意味フラストレーションの構造がある囚人のジレンマと言う状況においてどのようなネットワークが協力を促進するのかの研究を具体的には進めた。本研究の一部はjournal of theoretical biology(2011)に掲載された。また、この研究結果を様々な国際学会や国内学会で発表した。また、それ以外にも他の様々なネットワーク上のモデルを開発した。それらの研究においては、どのようなネットワークの元でどのような結果が生まれるのか。どのようなネットワークのどのようなネットワークの特徴やネットワークの性質を表す指標によってどのような違いが生まれるのか。どのようなネットワークが一番効率がよく、逆にどのようなネットワークが最悪の効率が悪いのかなどと言ったことを解析的に計算した。ネットワーク上のモデルはノードが複雑につながりあい、それぞれがいくつのリンクを持つのかも一様でないので厳密な解析的な計算を行うのは難しい。したがって、厳密な解析的計算ではなく様々な近似を使った計算を行い、その後数値実験を使ってその近似的な解析解と結果を確かめるということを主に行った。
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