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2011 年度 実績報告書

メダカDa変異体を用いた体幹部背腹パターン形成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10J07483
研究機関東京大学

研究代表者

河西 通  東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードメダカ / 背腹 / 体節 / 発生
研究概要

体幹部の背腹を決定するメカニズムについては、これまでに初期胚でBMPなどの分子がつくる非対称な濃度勾配によって背腹軸が形成されることが明らかになってきた。しかし、この発生初期の軸性が発生後期で実際の形態としての背腹パターンとどのように繋がっているのかについては、ほとんど理解されていない。本研究では、ユニークな背腹異常の表現型を示すメダカ突然変異体Daを用いて、脊椎動物の発生過程後期における背腹パターン形成メカニズムを明らかにすることを目的としている。
私はこれまでに、新たに確立した組織移植実験系を用いて、Da変異体の原因遺伝子zic1およびzic4の体節における発現が、体幹部の外部形態の背側化を支配していることを示した。zic1およびzic4は体節形成後まもなく体節において発現する遺伝子である。
本年度の解析では、zic1およびzic4の下流にあると考えられる体幹部背側化候補因子についてさらに解析を進めた。加えて、発生後期以降におけるzic1およびzic4の発現について解析を行った。申請者が作成したzic1およびzic4のレポータートランスジェニック系統は成魚においてもレポーター遺伝子を発現し続けることから、内在性のzic1およびzic4も長期にわたって発現している可能性を考えた。この仮説を検証するため、成魚においてRT-PCRを行った。また、in vitroでの培養実験を確立し、zic1の発現維持メカニズムについて調べた。その結果、zic1の発現は、発現開始時期である体節形成期とそれ以降でことなるメカニズムによって制御されている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

zic1/zic4の下流因子の同定がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

zic1/zic4下流に存在する背側化関連因子の同定を進めるとともに、体幹部背側化プロセスを組織学的見地から明らかにする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] zic1 and zic4 define a novel dorsal domain and confer dorsal identity to the vertebrate trunk2012

    • 著者名/発表者名
      河西通
    • 学会等名
      University of Tokyo 5th Global COE Retreat/Symposium
    • 発表場所
      八ヶ岳ロイヤルホテル(山梨県)
    • 年月日
      20120303-20120304
  • [学会発表] 脊椎動物におけるzic1およびzic4を介した体幹背腹パターン決定機構2011

    • 著者名/発表者名
      河西通
    • 学会等名
      東京大学グローバルCOE第5回理学系生命科学研究室・教育/研究交流会
    • 発表場所
      大磯プリンスホテル(神奈川県)
    • 年月日
      2011-11-05
  • [学会発表] zic1 and zic4 in late embryogenesis mediate patterning for adult dorsoventral trunk structures2011

    • 著者名/発表者名
      河西通
    • 学会等名
      日本発生生物学会第44回大会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター(沖縄県)
    • 年月日
      2011-05-20

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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