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2011 年度 実績報告書

新規ペア型レセプターLMIR3およびLMIR4ノックアウトマウスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 10J07783
研究機関順天堂大学

研究代表者

伊沢 久未  順天堂大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードペア型レセプター / LMIR / マスト細胞 / IgE / アナフィラキシー
研究概要

(1)LMIR3ノックアウトマウスの解析
#1:CLP(cecal ligation and puncture)敗血症性腹膜炎モデル
LMIR3はミエロイド系細胞に発現しており,自然免疫に関与している可能性があるためCLPを行った.CLPにおいてLMIR3ノックアウトマウスは顕著な生存率の改善を認めた.CLPにおいて,LMIR3ノックアウトマウスは虚血に陥った虫垂局所の壊死の程度が軽く,また,早期に多くの好中球が腹腔や虫垂局所に遊走し,高い殺菌能を示す.それに伴い炎症が早期に改善し,生存率が上昇すると考えられる.現在好中球の遊走亢進の原因を明らかにしつつある.
#2:アレルギーモデル
マスト細胞において抑制型レセプターであるMIIR3とFcεRIを共架橋するとFcεRIのシグナルを抑制する[Izawa et al,Journal of Immunology 2009,183:925-936].LMIR3がアレルギーの発症や増悪に関与している可能性があると考えられ,IgE(antiDNP-BSA>を皮下または静脈注射をした後,抗原(DNP-BSA)を投与する実験を行った.LMIR3ノックアウトマウスにおいてはこのanaphylaxy反応が亢進していた.生理的意義を明らかにするため、その他,喘息モデル・アトピー性皮膚炎モデルを行い、いずれもLMIR3ノックアウトマウスにおいて反応の亢進が認められた.LMIR3が様々なアレルギー疾患に関与していることが示唆される。また、LMIRはヒトでも保存されており、anti-LMIR3抗体などを用いた治療なども検討していきたい。
(2)LMIR3リガンドの探索
現在、LMIR3の細胞外ドメインにhumanのFc部分をつけたキメラ蛋白を作成し、プローブとしてリガンドを捜すと同時に、レポーター細胞を用いた探索も行い、リガンドを同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

リガンドを同定し、現在論文リバイス中である。

今後の研究の推進方策

LMIR3はマスト細胞のみならず、他の様々なミエロイド系細胞に発現している。好中球・好塩基球・樹状細胞・マクロファージなどにおけるLMIR3の機能をLMIR3ノックアウトマウスを用いて解析していきたい。
ヒトLMIR3についても解析予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Enhanced allergic responses in LMIR3/CLM1-deficient mice. LMIR3ノックアウトマウスにおけるアレルギー反応の亢進2011

    • 著者名/発表者名
      伊沢久未
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉市)
    • 年月日
      2011-11-29

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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