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2011 年度 実績報告書

光や表面状態にて配向制御したリオトロピッグ液晶ナノ構造体のゾルゲル法による固定化

研究課題

研究課題/領域番号 10J07911
研究機関名古屋大学

研究代表者

原 光生  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードリオトロピック液晶 / ブロック共重合体 / ゾルゲル法 / 有機/無機複合 / ナノ構造 / 垂直配向 / フィルム
研究概要

リオトロピック液晶相を鋳型とした垂直配向ポーラス構造を調製するにあたって、ポーラス構造への機能基修飾や分離膜としての応用を考えた場合、低分子液晶相よりも大きな周期構造が望ましい。ブロック共重合体は、数十ナノスケールの周期構造を自己集合的に形成するため、やや大きめの周期構造構築の際の鋳型として有用である。しかし、従来までの汎用的なリオトロピック液晶性ブロック共重合体を鋳型として用いたプロセスでは、垂直配向膜の調製が困難であった。本研究では、リオトロピック液晶性ブロック共重合体の分子設計の見直しを行い、「垂直配向能」を有する官能基であるアゾベンゼン誘導体(Az)を有する新規リオトロピック液晶p(MEO-b-Az)を合成した。p(MEO-b-Az)単独でのミクロ相分離構造の発現ならびに水中におけるリオトロピック液晶性の発現をX線回折測定にて確認した。p(MEO-b-Az)とシリカ前駆体との混合溶液からスピンコート法にて石英基板上にp(MEO-b-Az)/シリカ複合膜を調製した。この複合膜の原子間力顕微鏡観察および斜入射小角X線散乱測定の結果から、ミクロ相分離構造が基板に対して垂直配向していることが明らかとなり、垂直配向構造の新規調製法の開発に成功した。また、この有機/無機複合の垂直配向膜からは、有機物のみを選択的に除去可能であることも見出し、得られた無機膜は垂直配向の凹凸構造を有していた。このような垂直配向凹凸構造は、燃料電池・太陽電池の電極や分離膜などのほか、触媒担体およびナノフラスコなど幅広い産業分野での応用が望まれており、今回開発した垂直配向膜の調製法はこれら応用へとステップアップするための重要な手法である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] ラボスケールのGI-SAXS測定によるミクロ相分離構造の配向評価2011

    • 著者名/発表者名
      原光生・土肥知樹・日影達夫・二村佑樹・永野修作・関隆広
    • 雑誌名

      名古屋大学X線回折研究のあゆみ

      巻: 31 ページ: 17-21

  • [雑誌論文] 垂直配向メソ多孔構造膜の解析2011

    • 著者名/発表者名
      氷野修作・原光生・関隆広
    • 雑誌名

      名古屋大学電子光学研究のあゆみ

      巻: 23 ページ: 15-16

  • [学会発表] 有機/無機複合ミクロ相分離ラメラ構造の垂直配向誘起とナノテンプレートへの応用2012

    • 著者名/発表者名
      原光生
    • 学会等名
      第61回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)(発表確定)
    • 年月日
      2012-05-29
  • [学会発表] 円盤状分子のリオトロピック液晶相を鋳型とした垂直配向シリカメソ構造体の形成メカニズム2012

    • 著者名/発表者名
      原光生
    • 学会等名
      春季第59回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都)
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] トリフェニレン系リオトロピック・ディスコティック液晶とシリカからなるハイブリッドの垂直配向メカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      原光生
    • 学会等名
      第5回物質科学フロンティアセミナー
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      2011-10-21

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公開日: 2013-06-26  

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