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2010 年度 実績報告書

海岸樹林によるエネルギー損失を高精度に評価する津波解析モデルの構築と適用

研究課題

研究課題/領域番号 10J07964
研究機関埼玉大学

研究代表者

飯村 耕介  埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード津波 / 海岸樹林 / 樹林密度
研究概要

密度の異なる樹林帯モデルを組み合わせたときの津波減災効果について明らかにするために,本年度は水理模型実験と実験結果を高精度に表現する数値解析モデルの開発を行った.実験は海岸樹林を木製の円柱でモデル化し,植生密度と反射や植生内部通過エネルギーの関係を調べた.植生密度を一様にした場合,植生密度の異なる2つの植生帯を組み合わせた場合のどちらにおいても,植生帯の厚み(dn,汀線方向に単位幅を持ち,樹林帯の長さを他の一辺とする長方形内の樹木本数と胸高直径の積)が同じでも,より密に配置した場合に植生帯背後での低減効果が大きくなることを明らかにした.数値解析ではBoussinesq型方程式を基礎式に,植生による抵抗を加えたモデルを作成し,密度の異なる樹木モデルを背後の組み合わせたときの,植生帯背後の水位や流速の津波減災効果について解析を行った.異なる密度を持つ植生帯を組み合わせた場合は,後方部が密なほうが低減効果が大きくなること,また,植生背後における低減効果は植生帯をより密(植生帯全体の幅を小さくするほど)にするほど低減効果が大きくなることを明らかにした.植生帯による反射は主として密なほうの樹林帯の影響が大きく,また,前方部が密な場合は後方部の植生帯による反射の影響が小さくなってしまうためだと考えられる.今後は,マングローブなどの鉛直方向に構造の異なる樹木を対象とした実験を行い,数値計算における樹木モデルの高精度化を行う.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 樹林密度の異なる植生帯を組み合わせたときの津波軽減効果に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      飯村耕介
    • 雑誌名

      土木学会論文集B2(海岸工学)

      巻: Vol.66 No.1 ページ: 281-285

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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