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2011 年度 実績報告書

メンブレントラフィックによる細胞分裂の制御とそれに関わる遺伝子ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10J09265
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

北澤 大志  京都工芸繊維大学, 昆虫バイオメディカル教育研究センター, 特別研究員(DC1)

キーワード細胞質分裂 / 減数分裂 / ショウジョウバエ / COPI
研究概要

メンブレントラフィックの研究は、タンパク質や脂質が安定的に合成、運搬される分裂間期の細胞を使っておこなわれてきた。そのため、細胞周期との関連についてはあまり検討されてこなかった。ところが最近、メンブレントラフィックと細胞周期との接点が見え始めており、2つの研究は、新展開を迎えている。私のこれまでの研究により、膜輸送タンパク質COPIが細胞質分裂において重要な役割を担うことが明らかになった。
今年度私は、COPIとの関連するタンパク質を同定し、細胞質分裂におけるメカニズムを明らかにするという研究実施計画通りに以下の結果を得られた。
1.COPIが膜タンパク質NufやRab11を介して細胞質分裂時における膜の供給に重要であること。
2.COPIがER based Structureであるspindle envelopeの形成に重要であること。
3.Spindle envelopeと微小管がショウジョウバエ雄の減数分裂において密接に関わっていること。
これらの結果をまとめ、現在論文に投稿している。
また、この計画と同時並行でおこなったショウジョウバエ雄減数分裂時の細胞質分裂に関与する遺伝子を見つける網羅的なスクリーニングで21個の新たな遺伝子を同定した。現在これら21個の遺伝子のうちCentralspindlin複合体と呼ばれるタンパク質ファミリーのうちの1つpebbleに注目し細胞質分裂時における役割を解析している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

結果をまとめ国際誌(journal of cell science)に論文を投稿することができた。本年度になりacceptを得られた。

今後の研究の推進方策

本年度(~平成24年3月31日)の研究実施計画
細胞質分裂、ゴルジ体の分配に関連した遺伝子群の網羅的なスクリーニングより得られたCOPIIタンパク質の分裂時の機能解析をおこなう。COPIIは、逆行輸送をおこなるCOPIとは異なり小胞体からゴルジ体への順行輸送をおこなう膜小胞タンパク質COPIIで、分裂時の役割は全く分かっていない。
現在COPIIのサブユニットであるSar1にGFPタンパク質を融合する系統の作成をおこなったので
ライブイメージング法など細胞内局在の観察をおこなっていく。また、COPIIと細胞質分裂の関係を詳細に解析する。
本研究は、第35回分子生物学会年会において口頭発表およびポスター発表をおこない成果を報告する。また、結果をまとめ論文に投稿する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of histone H3K9 methyltransferases during Drosophila spermatogenesis2012

    • 著者名/発表者名
      Ushijima Y, Inoue YH, Konishi T, Kitazawa D, Yoshida H, Shimaji K, Kimura H, Yamaguchi M
    • 雑誌名

      Chromosome Research

      巻: 3 ページ: 319-31

    • DOI

      10.1007/s10577-012-9276-1

    • 査読あり
  • [学会発表] Orbit plays an essential role as linker connecting Microtubules and Actomyosin ring during Drosophila male meiosis2012

    • 著者名/発表者名
      北澤大志、井上喜博
    • 学会等名
      昆虫バイオメディカル研究会
    • 発表場所
      釜山大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-15
  • [学会発表] Orbit plays a role as linker connecting between Microtubules and Actin filament on contractile ring in Drosophila male meiosis2011

    • 著者名/発表者名
      Daishi Kitazawa, Itaru Ando, Chie Miyauchi, Yoshihiro H.Inoue
    • 学会等名
      第34回分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-12-16
  • [学会発表] ゲノムの伝達と細胞内構造をモニターする2011

    • 著者名/発表者名
      北澤大志、林大輔、井上喜博
    • 学会等名
      第1回4大学連携研究フォーラム
    • 発表場所
      京都工芸繊維大学
    • 年月日
      2011-12-09
  • [学会発表] Orbit/CLASP plays a role as linker connecting cortical microtubules and actomyosin ring in Drosophila male meiosis2011

    • 著者名/発表者名
      Daishi Kitazawa, Chie Miyauchi, Yoshihiro H.Inoue
    • 学会等名
      2011年アメリカ細胞生物学会年大会
    • 発表場所
      アメリカ国コロラド州デンバー
    • 年月日
      2011-12-06
  • [図書] Dynamics of Cellular Components in Meiotic and Premeiotic Divisions in Drosophila Male. In Meiosis2012

    • 著者名/発表者名
      Inoue YH, Chie Miyauchi, Tubasa Ogata, Daishi Kitazawa
    • 総ページ数
      20
    • 出版者
      Swan, A.(ed.) ISBN 978-953-307-775-8

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公開日: 2013-06-26  

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