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2010 年度 実績報告書

単一細胞レベルでの色素解析手法による紅色光合成細菌の光合成調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10J10137
研究機関立命館大学

研究代表者

伊佐治 恵  立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード立命館大学 / 科研費 / 光合成細菌 / 単一細胞 / クロロフィル / 高速液体クロマトグラフィー / 蛍光検出器
研究概要

本研究では、光合成細菌の持つ光合成色素クロロフィルを定量的に分析し、光合成細菌がどのように自身の光合成反応を最適化しているかを調べることが目的である。培養液から単一の細胞を採取し、単一細胞内に含まれる光合成色素を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で超高感度に分析する。これまで光合成色素の定量的な分析は行われておらず、本研究は世界的にみても初の試みである。単一細胞に含まれる微量クロロフィルを分析するため、従来よりも高感度な分析系の構築から始めた。
1.HPLC蛍光検出器の特化により高感度分析系を確立
従来の検出器では、光合成細菌の1000細胞レベルのクロロフィル色素すら検出不可能であった。そのため、分析系は高感度な蛍光検出器を用いることとし、クロロフィル分析に特化した蛍光検出器を作成した。また、分析に用いるHPLC溶媒やカラムなどを微量分析のために最適化した。装置の感度試験として、光合成細菌からクロロフィル色素を抽出・精製し、理論上単一細胞に含まれると思われる量に調整し、特化型蛍光検出器で分析した。この結果、単一細胞レベルのクロロフィル色素を検出することができた。
2.単一細胞の分析
単一細胞を用いた光合成色素類の組成解析例はないので、まず検出感度の評価を行った。具体的には、分析に用いる細胞数を、100→50→10→1と順次減らしていき、クロロフィルが検出できるか確かめた。一定数の細胞を得るためには、セルソータという細胞採取専用の装置を用いた。分析の結果、1細胞の試料でクロロフィルを検出できた。すなわち、本分析系により、光合成細菌1細胞の持つクロロフィル色素を分析することが十分可能となった。今後、様々な光合成細菌の色素分析を展開し、光合成を最適化する仕組みを解明すべく研究を進めていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 紅色細菌Rhodopseudomonas palustrisからのPSII型反応中心の単離と含有クロロフィル類の分析2011

    • 著者名/発表者名
      伊佐治恵
    • 学会等名
      第52回 日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学 川内北キャンパス(宮城県)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] PSII型反応中心におけるフェオフィチン類の17位エステル鎖の解析2010

    • 著者名/発表者名
      伊佐治恵
    • 学会等名
      第4回バイオ関連化学シンポジウム
    • 発表場所
      大阪大学(大阪府)
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] 珪藻由来クロロフィル-aにおける17位エステル鎖の精密同定2010

    • 著者名/発表者名
      伊佐治恵
    • 学会等名
      第18回 光合成の色素系と反応中心に関するセミナー
    • 発表場所
      京都大学人間環境学研究科(京都府)
    • 年月日
      2010-07-06
  • [学会発表] Structural Determination and Compositional Analysis of 17-Propionate Group of Chlorophyll-a Biosynthetic Intermediates.2010

    • 著者名/発表者名
      伊佐治恵
    • 学会等名
      Sixth International Workshop on Supermolecular Nanoscience of Chemically Programmed Pigments(SNCPP1O)
    • 発表場所
      立命館大学BKCエポック立命21(滋賀県)
    • 年月日
      2010-06-12

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公開日: 2012-07-19  

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