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2011 年度 実績報告書

脳機能画像法と神経心理学的手法による快・不快感情と選好判断に関わる神経基盤の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10J55042
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 文人  東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード快感情 / 不快感情 / 選好判断 / 前頭葉 / 認知神経科学 / 実験心理学 / PET / fMRI
研究概要

1.他者からの褒め貶しにより惹起される快・不快感情の神経基盤
本年度は陽電子断層撮像法(positron emission tomography: PET)を用いた脳機能画像法による賦活実験によって明らかになった、他者からの褒め・貶しにより惹起される快・不快感情の神経基盤に関する研究成果を報告した(Ito et al.,2011)。この研究では、他者から褒められた場合に惹起される快感情には内側の眼窩前頭皮質が関わっており他者から貶された場合に惹起される不快感情には扁桃体が関わっているという新しい知見を得ることができた。これまでの先行研究から快感情と不快感情に関わる神経基盤はある程度検討されてきたが、本研究は他者からの褒めや貶しによって惹起される快・不快感情の背景にある神経メカニズムに関する重要な知見を示したと考えられる。
2.他者に対する選好判断に関わる脳領域の同定
本年度は機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imging: fMRI)を用いた脳機能画像法による賦活実験を実施した。本研究では、腹内側前頭前野が選好判断に重要な役割を果たしているという先行研究の結果を支持する結果を得た。更に、腹内側前頭前野は他者の顔に対する心地よさが上昇するほど活動が高まり、後の選好判断の結果を予測し得ることも確認した。また、腹内側前頭前野において、異性を見た場合の活動パターンに男女間で差異が存在することも明らかとなった。本研究は選好判断の結果に基づき観察された腹内側前頭前野における活動パターンが男女で異なっていることを明らかにした。現在、これらの結果に基づいて論文執筆を行っており、執筆が完了した時点で、国際誌への投稿を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Neural basis of pleasant and unpleasant emotions induced by social reputation2011

    • 著者名/発表者名
      Ito, et al
    • 雑誌名

      Neuroreport

      巻: 22 ページ: 679-683

    • DOI

      10.1097/WNR.0b013e32834a20b8

    • 査読あり
  • [学会発表] 他者からの社会的評価により惹起される快・不快感情に関わる神経基盤の検討:PETによる脳機能画像研究2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤文人
    • 学会等名
      平成23年度生理学研究所社会神経科学研究会
    • 発表場所
      東岡崎
    • 年月日
      20111006-20111007

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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