• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

生体内における記憶ヘルパーT細胞の再活性化メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 10J56132
研究機関千葉大学

研究代表者

花澤 麻美  千葉大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(DC2)

キーワード記憶ヘルパーT細胞 / 骨髄 / 抗原提示細胞 / 再活性化 / IL-7産生ストローマ細胞 / 生体内イメージング法
研究概要

今年度は下記の研究成果が得られた。
(1)骨髄中の抗原提示細胞の動態
抗原標識した抗原をマウスに投与することで、生体内における抗原の可視化に成功した。抗原は二次応答時にのみ骨髄に選択的に集積し、その中で血管周囲に付着するものと骨髄内に散在するものの二種類が観察された。免疫を行ったマウスの血清を新たなマウスに移入する実験により、血管周囲への抗原の付着は抗体を介して行われることが示唆された。また、骨髄内に散在する抗原のほとんどは、抗原を取り込んだ成熟B細胞であることが明らかとなった。この成熟B細胞の骨髄内における動態を観察するため、様々な色素を用いて抗原を標識し、観察に最も適する色素の探索を行った。今後は二次応答時の、この抗原提示細胞と骨髄の記憶ヘルパーT細胞のMHC class II-T細胞レセプターを介した接着を中心に細胞間相互作用を明らかにしていく。
(2)二次免疫反応における骨髄記憶ヘルパーT細胞の動態
初めに、生きているマウスの長骨において細胞動態を観察する実験系の立ち上げを行った。GFP遺伝子発現マウスより骨髄を取りだし、その浮遊細胞を新たなマウスの静脈中に移入した。この時、血管を標識する目的として、色素標識されたデキストランを共に投与した。その結果、移入したGFP陽性細胞が血管から骨髄内に移動している様子が観察された。加えて、細胞の移出入は血管の特定の部位において選択的に行われていることが明らかとなった。現在は、抗原特異的エフェクターヘルパーT細胞をマウスに移入し、この細胞が骨髄に入る様子、また抗原を投与した際に再び骨髄より移出する様子の撮影を行っており、移出入に関わる分子メカニズムを明らかにする予定である。
また、記憶ヘルパーT細胞の形成と維持における分子メカニズムを解明した研究を投稿した。現在、Eur. J.Immunol.において審査後修正中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Murine Schnurri-2 controls Natural Killer cell function and lymphoma development2012

    • 著者名/発表者名
      Yamashita, J., Iwamura, C., Mitsumori, K., Hosokawa, H., Sasaki, T., Takahashi, M., Tanaka, H., Kaneko, K., Hanazawa, A., Watanabe, Y., Shinoda, K., Tumes, D., Motohashi, S., Nakayama, T.
    • 雑誌名

      Leuk.Lymphoma

      巻: 53 ページ: 479-486

    • DOI

      10.3109/10428194.2011.625099

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Type II membrane protein CD69 regulates the formation of resting T-helper memory

    • 著者名/発表者名
      Shinoda, K., Tokoyoda, K., Hanazawa, A., Hayashizaki, K., Zehentmeier, S., Hosokawa, H., Iwamura, C, Koseki, H., Tumes, D.J., Radbruch, A., Nakayama T.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA

      巻: (in press)

    • DOI

      10.1073/pnas.1118539109

    • 査読あり
  • [学会発表] 骨髄におけるTヘルパー記憶の成立/Establishment of T helper memory in bone marrow2011

    • 著者名/発表者名
      Tokoyoda, K., Shinoda, K., Hanazawa, A., Hayashizaki, K., Radbruch, A., Nakayama, T.
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      2011-11-28
  • [学会発表] Selective expansion and functional modulation of memory Th2 cells by activated NKT cells in vivo2011

    • 著者名/発表者名
      岩村千秋、篠田健太、花澤麻美、中山俊憲
    • 学会等名
      第21回Kyoto T Cell Conference
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2011-06-11

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi