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2010 年度 実績報告書

細胞増殖因子を固定化した次世代型温度応答性培養皿の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10J57081
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

有坂 慶紀  東京女子医科大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC1) (70590115)

キーワード温度応答性培養皿 / ヘパリン / 細胞増殖因子 / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)
研究概要

本研究は、細胞シート作製時間を短縮するために、種々の細胞増殖因子と複合体を形成するヘパリンを温度応答性培養皿に修飾した次世代型温度応答性培養皿の設計を目的とする。本年度は、温度応答性培養皿表面上にヘパリンを固定化する手法の検討を行った。具体的には、N-イソプロピルアクリルアミド(IPAAm)と同様な骨格でカルボキシル基を有する2-カルボキシイソプロピルアクリルアミド(CIPAAm)を合成し、電子線照射によりポリスチレン製培養皿上にIPAAmとCIPAAmの共重合体をグラフトし、表面にカルボキシル基を有する温度応答性培養表面を調製した。さらに、作製した温度応答性培養皿表面のカルボキシル基とヘパリンの水酸基を縮合反応により共有結合し、ヘパリンを表面修飾した。ヘパリン修飾量は、カチオン性のトルイジンブルーの表面吸着量から換算することで定量することができた。ヘパリン修飾温度応答性培養皿の表面電位は、ヘパリン修飾量の増大にともない負に帯電することがわかった。よって、本手法によりヘパリンを共有結合的に温度応答性表面に導入することがあきらかとなった。また、ヘパリン修飾温度応答性培養皿においても細胞の増殖および脱着を温度制御することが可能であった。さらにヘパリン修飾温度応答性培養皿に細胞増殖因子の一種である線維芽細胞増殖因子(FGF)を固定化し、マウス線維芽細胞を培養したところ、ヘパリンおよびFGFを固定化していない温度応答性培養皿を用いた場合に比べて細胞の増殖能が向上することを確認した。次年度以降は、固定化する増殖因子の量と細胞増殖速度の関係についてあきらかにするとともに、ヒト由来細胞など他の細胞についても検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 細胞増殖促進のためのヘパリン固定化温度応答性培養基材の表面設計2010

    • 著者名/発表者名
      有坂慶紀
    • 学会等名
      第59回高分子討論会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      2010-09-16
  • [学会発表] 細胞増殖因子を固定化した温度応答性培養皿の開発2010

    • 著者名/発表者名
      有坂慶紀
    • 学会等名
      第39回医用高分子シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学先端科学技術研究センター(東京都)
    • 年月日
      2010-07-26
  • [学会発表] ヘパリン固定化温度応答性培養皿の表面特性2010

    • 著者名/発表者名
      有坂慶紀
    • 学会等名
      第59回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2010-05-26

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公開日: 2012-07-19   更新日: 2014-11-06  

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