研究概要 |
高効率4塩基コドンの探索 すでに発見されていたAGGU,CGGU,CGGG以外に、GGGU,CUCU,CUCA,CCCUが効率良く非天然アミノ酸を導入できることがわかった。特に、AGGU,CGGG,GGGU,CUCU,CCCUの5組は互いに直交する関係にあるので、原理的には最大5種類の非天然アミノ酸の同時導入ができることが明らかになった。 5塩基コドンの発見 CGGN_1N_2(N_1,N_2は4種類の塩基の内の1つを示す)の形の5塩基コドンと対応するtRNAアンチコドン対によっても非天然アミノ酸が導入できることが始めて明らかになった。ランダム挿入削除変異法の開発 非天然アミノ酸をコードする4塩基コドンをDNAのランダムな位置に導入する方法が開発された、ランダム挿入削除変異法と名付けられた。これを用いると種々の位置に非天然アミノ酸を導入した蛋白質ライブラリーの作製が可能になる。 オキシペプチド核酸(OPNA)とDNAとのハイブリッド形成 新種ペプチド核酸としてOPNAが提案されていた。種々の塩基配列をもつOPNAが作製され、対応するDNAとの対合が検討された。その結果プリン塩基を多く含むOPNAはDNAとほぼ理想的なハイブリッド形成することが分かった。しかしピリミジン塩基を含むOPNAはDNAとの結合が弱く、この点は今後改良の必要があることが分かった。
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