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1999 年度 実績報告書

表記体系についての概念と読み書き能力の発達過程

研究課題

研究課題/領域番号 11111225
研究機関東京大学

研究代表者

秋田 喜代美  東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (00242107)

研究分担者 古池 若葉  東京理科大学, 理学部・第一学部, 専任講師 (40307690)
キーワード表記 / 描画 / 書字 / 音韻分解 / 立体図形 / 写像原理
研究概要

今年度の研究では、書字と描画の各表記領域がいかなる領域知識によって制約され知識として形成されるのかを検討することを目的とした。そのために、いわゆる正綴法での文字産出がまだ十分可能でない段階の幼児として幼稚園3,4歳児計61名を対象にし、音韻知識と、文字・描画の産出課題、表記知識要素(輪郭線の色および輪郭線と着色との関係、輪郭線の直線性、閉鎖性)に関する弁別課題を実施し、音韻知識と書字行為の関係、事物に関する知識(境界、表面、固有色)が描画知識をどのように制約するか、また線分の知覚的特徴が表記知識の成立に与える影響を検討した。その結果、次の3点が明らかになった。第1に事物名の書字水準を7水準に分類し音韻意識水準との関連を見た結果、音韻意識水準が低い段階においても幼児は擬似文字を書くがそこに書かれている文字は音との1対1対応関係を写像していないこと、つまり音韻意識が書字との写像関係を制約していることを示した。また第2に、文字と絵を構成する要素として、線分の知覚的形態自体、すなわち直線-曲線、閉鎖-開放の次元は知識として影響しておらず、正統な文字、図形との類似、みたての可能性によって線分を文字かいなかという形で判断していることが明らかになった。第3に、描画において事物の境界線、事物の色が絵に写像されるという表記知識を幼児は3歳児時点でもっていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 秋田喜代美、古池若葉: "幼児における表記知識の発達:書字と描画知識の検討"日本心理学会第64回発表論文集. (発表予定).

  • [文献書誌] 秋田喜代美、古池若葉: "幼児における表記知識の発達:書字と描画知識の検討"心の発達:認知的成長の機構 成果報告書. 113-119 (2000)

  • [文献書誌] Akita kiyom, Hatano Giyoo: "'Learning to read and write in Japanese' in "Learning to ready and write: Across-Linguistic perspective""Cambridge University Press. 214-233 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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