研究課題
都市空間内の温熱環境予測に利用される都市気候モデルの予測手法を用いて、密度変化の伴う高温高浮力流れを対象としたCFDと実験による研究を行ってきた。今年度は前年度に引き続きCFDの予測精度の向上と、街区、地域スケールの火災による放射熱輸送をより的確に予測し、安全に非難するための住民避難誘導システムを構築してきた。(1)都市火災シミュレーションコードの開発と検証平成8年度の研究助成より開発を進めている(1)建物周辺及び(2)街区、(3)都市の4スケールの都市火災シミュレーションコードの検証を引き続いて行った。今年度は前年度のモデルに加えて火炎からのガス放射も考慮し、総合的な都市火災伝搬の予測・評価を行った。(2)都市火災予測に必要な地形・都市データの整備都市火災シミュレーションに必要な全国主要都市の地形、建物の情報を入手した。これと、国土庁の国土情報磁気テープを組み合わせ、地形データ、土地利用データ、建物容積率、建蔽率等をシュミレーションにより利用可能なものにした。(3)風洞実験による火災伝搬データベースの作成と検証実験今後、都市火災シミュレーションコードの検証するためのデータベースを作成するための風洞実験を行う予定である。今年度は、上記実験を行うための予備検討として、(1)ヘリウムガスを用いた浮力の影響を受ける火災プリュームの再現(2)延焼実験を行うための都市火災を模擬した対象による予備実験を前年度に引き続き行った。
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