研究概要 |
大地震時の都市での強震動被害の予測のために、大規模な3次元波動伝播計算のための並列3次元計算コードを開発した。近年の高速並列型計算機を用いて高い並列化率を得るために、従来のPseudospectral法(PSM;Furumura et al., 1998)とFDM法とを結合したPSM/FDMハイブリッド型の新しい計算法を開発した。 この手法を用いて(1)1995年兵庫県南部地震時に似られた「震災の帯び」に代表される特異な地震被害分布の再現、(2)1999年台湾集集地震の強震動の評価、(3)1995年Copala,および1999年Oaxaca、メキシコ地震の数値シュミレーションの3つを実施した。これらの研究成果をもとに 1.震源モデル(位置と深さ)と不均質地下構造の強震動生成に与える影響の定量化 2.数値シュミレーション結果の可視化とアニメーション化による均質媒質中の波動伝播現象の一般化と強震生成メカニズムの解明、および動画教材の作成 3.3次元強震動シュミレーションのための並列計算コードの最適化と大規模並列計算機(個体地球シュミレータ)への移植 を進めた。
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