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1999 年度 実績報告書

面性キラルな反応場による立体選択的分子構築

研究課題

研究課題/領域番号 11119262
研究機関大阪府立大学

研究代表者

高田 十志和  大阪府立大学, 工学部, 教授 (40179445)

研究分担者 中西 三郎  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (40081343)
キーワード面性キラリティ- / アリル鉄錯体 / アザアリル配位子 / 求核置換反応 / 不斉合成 / 1,3-ジエン鉄錯体 / 含金属ポリマー
研究概要

(η^3-アリル)ジカルボニルニトロシル鉄錯体の新規合成法の開発を目的として,つぎのことを検討し,以下の結果を得た.
1)トランスメタル化反応による(η^3-アリル)ジカルボニルニトロシル鉄錯体の合成
よく知られている(η^3-アリル)パラジウム錯体をジクロロメタン中,室温でテトラブチルアンモニウムトリカルボニルニトロシル鉄酸塩(TBAFe)と反応させると,トランスメタル化反応を経て(^3-アリル)ジカルボニルニトロシル鉄錯体1が高収率で生成した.通常,アリルアルコール,酢酸アリル,炭酸アリル等から(η^3-アリル)パラジウム錯体は合成できるが,これらの試薬から(η^3-アリル)鉄錯体1は合成できない.したがって,(η^3-アリル)パラジウム錯体を経由することにより容易に錯体1が入手可能になったことの意義は大きい.また,触媒量のパラジウム塩を用いる反応系も可能である.
2)TBAFe,アレンおよびハロゲン化アルキルの反応による(η^3-アリル)鉄錯体の合成
アレン類の存在下ハロゲン化アルキルとTBAFeとを反応させるとアシル鉄錯体を経て,アレンの2位に位置選択的にアシル化し,アシル基をもつ(η^3-アリル)ジカルボニルニトロシル鉄錯体2が高収率で生成した.本反応で得られる(η^3-アリル)鉄錯体2は,通常の反応では合成困難なアンチ構造の(η^3-アリル)鉄錯体2が得られる特徴をもつ.
1,2)の両反応は,効率のよい新しい合成法であり,有機金属化学,有機合成化学に多大の貢献をするものと考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takata Toshikazu: "A Novel Route to(η^3-Allyl) dicarbonylnitrosyliron Complexes via Transmetallation of η^3-Allyl Palladium Complexes"Chemistry Letters. 3号. 843-844 (1999)

  • [文献書誌] Takata Toshikazu: "Transformation of Carboxyl Group Adjacent to(η^3-Diene)Fe (Co) _3Moiety A Facile Route to (η^4-Diene)Fe (CO)_3 Complexes Having α,β-and β,γUnsaturated Carbonyl Groups, and 1, 3-Dicarbonvi Groups"Inorg. Chim. Acta. 291,2. 231-237 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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