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1999 年度 実績報告書

Si,Ge化合物の酸化還元反応を利用する結晶質半導体薄膜の低温堆積

研究課題

研究課題/領域番号 11120213
研究機関東京工業大学

研究代表者

半那 純一  東京工業大学, 工学部, 教授 (00114885)

キーワード多結晶SiGe / 反応性熱CVD / ジシラン / フッカゲルマニウム / 低温成長
研究概要

Si_2H_6,GeF4を原料ガスを用いる熱CVDプロセスによる結晶質SiGe薄膜の作製について、本プロセスで膜の均一性を図る上で最も重要な因子となる基板温度の管理を容易にするため、従来の0.5Torr付近での膜堆積に変えて、数Torr以上の比較的高い圧力領域における膜堆積について検討を加えた。ここでは、Si組成が90%以上で、結晶性に優れた多結晶膜SiGe膜の堆積目指した。
低圧下で高Si組成を与える条件、ジシラン(Si_2H_6)/フッカゲルマニウム(GeF_4)=2/0.1sccm、希釈ガス(He)=500scm、基板温度=450℃では、圧力の上昇とともにGe組成の急激な上昇が見られ、20TorrではGe組成が90%を超える膜が堆積することがわかった。
Si組成を向上させるため、Si_2H_6/GeF_4流量及びその流量比、反応圧力、Heガス流量(希釈率)などについて検討した結果、基本的にガスの滞留時間を短くすることでSi組成が向上でき、同時に、結晶性も改善されることが明らかとなった。原料ガスの希釈率を適宜選択することで、現状、20Torrまでの圧力領域において、Si組成>90%以上の膜が得られることを確認した。この結果をもとに、反応圧力5Torrのもとで、膜堆積を繰り返した結果、堆積速度、膜組成、結晶性とも同様な膜が得られ、低圧下で問題となった再現性が、大きく改善できることがわかった。
得られた膜の伝導率は10^<-5>〜10^<-6>(cm)^<-1>で、Hall効果による測定では、キャリア濃度10^<14>cm^<-3>で弱いP型を示し、移動度の値は高いもので7.5cm2/Vsであった。堆積温度が400℃を超えるため、Si、あるは、Geに由来するの欠陥密度は10^<17>〜10^<18>cm^<-3>と高く、デバイス作製には何らかの方法で欠陥を終端する必要があることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K. Shimizu, S. Ohki, T. Saito, and J. Hanna: "Electrical Properties of Reactive Thermal CVD poly-SiGe prepared at % Torr and 450 ℃"J. Non-Cryst. Solids. (in press). (2000)

  • [文献書誌] J. Hanna, K. Shiota, and M. Yamamoto: "Direct nucleation and Selective Growth of Nuclei for High Crystallinity Poly-SiGe Tin Films on SiO_2 Substrate"Proc. Mat. Soc. Res. Soc.,. 507. 945-950 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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