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1999 年度 実績報告書

アンチモン-遷移金属結合のメスバウアー分光法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 11120254
研究機関東邦大学

研究代表者

竹田 満洲雄  東邦大学, 理学部, 教授 (80011633)

研究分担者 北澤 孝史  東邦大学, 理学部, 講師 (60246767)
高橋 正  東邦大学, 理学部, 助教授 (30171523)
キーワードアンチモン-遷移金属結合 / 金属カルボニル / ^<121>Sbメスバウアー分光法 / 鉄シアノ錯体
研究概要

5sおよび5p価電子をもつアンチモンと遷移金属との間の結合は、窒素やリンと遷移金属との間の結合とはかなり異なることが予想される。更に、アンチモン-遷移金属結合の知見は重金属-重金属結合の理解にも寄与すると考えられる。そこで我々はアンチモン-遷移金属結合の知見を得る目的で、種々のアンチモン-遷移金属結合を有する錯体の^<121>Sbメスバウアー分光を行った。
1.ジフェニルスチビノメタンPh_2SbCH_2SbPh_2(dpsm)を配位子とする遷移金属カルボニル化合物8種[M(CO)_5(dpsm)](M=Cr,Mo,W)、[Fe(CO)_4(dpsm)]、[Cr_2(CO)_<10>(dpsm)]、[Co_2(CO)_6(dpsm)]、[M(CO)_3(dpsm)_3](M=Mo,W)を合成し、その^<121>Sbメスバウアースペクトルを12Kで測定した。
その結果、Mの電気陰性度が大きいほど、Sb→MにSbの5s電子も5p電子も引かれ、M=Mo<W<Cr<Feの様に、鉄ほど電子を引くことが明らかになった。
2.Na_3[Fe(CN)_5(SbPh_3)とNa_2[Fe(CN)_5(SbPh_3)]を合成し、その^<121>Sbメスバウアースペクトルを12Kで測定した。その結果、後者のFe(III)の方が前者のFe(II)に比べ、Sbの5s電子と5p電子が引かれていることが明らかになった。金属の電子受容性が酸化数の増大に伴い増大することと良く一致している。また、IRスペクトルにおいても、Fe-Sb伸縮振動とSbのトランス位置のCN伸縮振動がFe(II)よりFe(III)で、高波数側にシフトしており、これもまた、Sb→Mへの電子供与がFe(III)で増大していることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A. Ishiguro, M. Takahashi, M. Takeda: "Pentacarbonyl(trimethlstibine) chromium, -molybdenum and -tungsten"Acta Cryst.. C・55. (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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