研究課題/領域番号 |
11121227
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 誠 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90037739)
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研究分担者 |
中村 成夫 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00264078)
竹中 茂織 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60188208)
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キーワード | DNA / インターカレータ / 糖鎖 / DNA切断 / 金属イオン |
研究概要 |
糖鎖をその構造内に有する天然のインターカレータには、ノガラマイシンをはじめ数種が知られている。。ノガラマイシンはDNAに対し、「縫い込み型」様式で結合し、特異な結合・解離挙動を示す。当研究室では、この関連の興味から、糖鎖をもつDNAインターカレータの開発、及びこれらの化合物とDNAとの相互作用について系統的な検討を行うことを目的としている。 これまで単純な開環状の糖鎖をインターカレータに導入した型の配位子を検討してきた。その結果、これら配位子がDNA鎖を加水分解的に切断するという非常に興味深い結果が得られた。また、導入した糖鎖の数、構造等によりDNA結合親和性の制御を行うことが出来た。 この様な結果をふまえ、更にDNA配位子に糖の特性をより明確に発揮させる観点から、開環状ではなく環状構造を保持した糖鎖をもつDNA配位子の合成を新たに試みた。具体的なインターカレータの母骨格として、当研究室で多くの知見を得ているアントラキノン環、更にはビオローゲン誘導体を採用した。 これらの母骨格の末端アミンにヨウ化アルキル型糖鎖を導入し、目的の糖鎖型DNA配位子を得ることにした。新たに設計した配位子は正荷電を有することから、ポリアニオンであるDNAに対して強い親和性が期待できる。特にビオローゲン誘導体ではオレフィン部位を有することから、光異性化に伴い、DNAに対する配列選択性・結合形態を制御できると考えられる。また、これら化合物間のDNA相互作用およびDNA切断能の比較を行うことも興味深い。 今後、還元アミノ化等による環構造を維持した様々なDNA配位子を合成する。また、これらの配位子とDNAとの相互作用を、吸光光度法、円偏光法、トポイソメラーゼアッセイ法等を用いて調べる。更に進み、細胞内遺伝子導入に関する基礎的知見を得るための検討を行う。
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