• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

DNAを連結した耐熱性RNoseHによる+RNAの配列特異的切断

研究課題

研究課題/領域番号 11132241
研究機関大阪大学

研究代表者

金谷 茂則  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30273585)

キーワードRNase H / ハイブリッド酵素 / DNA / RNA / 配列特異的切断 / サプレッサー変異 / 酵素活性 / 耐熱性
研究概要

本研究の目的は、DNAをT.thermophilus RNaseHI(好熱菌RNaseHI)に連結したハイブリッド酵素の切断効率、配列特異性、安定性などを大腸菌RNaseHIを用いて構築したハイブリッド酵素と比較することである。また、サプレッサー変異法により、オリゴマー基質をより効率よく分解できる好熱菌RNaseHI変異体を構築することである。活性測定にはHIV-1のPPT(ポリプリントラクト)配列を持つ15-merの合成RNAを基質として用いた。この15-mer RNAに相補的な15-mer DNAを連結した好熱菌RNaseHI(d15-TRNH)と大腸菌RNaseHI(d15-ERNH)の熱安定性を比較したところ、d15-TRNHは期待通り90℃で15分間処理してもほとんど失活しなかったところ、d15-ERNHは40℃、d15-TRNHは65℃であった。D15-ERNHの至的温度がそれほど高くないのは基質が高温で不安定になるためと考えられる。15-mer RNAの切断位置には差は見られなかった。しかし、DNAを酵素に連結した場合と連結しない場合を比較すると、連結した方が切断領域はより限定される傾向が見られた。以上の結果、d15-TRNHはd15-ERNHより高温で高い活性を示すことが明らかになった。次に、好熱菌RNaseHIの高活性変異体のサプレッサー変異法による取得を試みた。その結果、3種類のアミノ酸置換(AIa12→Ser,Lys75→Met、AIa→Pro)が好熱菌RNase HIの酵素活性を向上させることを見いだした。これらの変異を組み合わせた三重変異体の分子活性(kcat/Km)は野生型酵素の分子活性より約40倍に上昇した。耐熱性にはほとんど差がみられなかった。従って、この三重変異体を用いて構築したハイブリッド酵素はより高い活性を示すことが期待される。

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi