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1999 年度 実績報告書

抗腫瘍単鎖抗体の作製とその臨床応用のための基礎検討

研究課題

研究課題/領域番号 11132271
研究機関愛知医科大学

研究代表者

吉川 和宏  愛知医科大学, 医学部, 講師 (60109759)

研究分担者 佐賀 信介  愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)
キーワード単鎖抗体 / 前立腺
研究概要

(目的)腫瘍に特異的に発現する抗原を認識する組み換え型単鎖抗体(scFv)を作製し、臨床応用のための基礎的検討を行なうことが本研究の目的である。これまではその対象として変異EGFR(Epidermal growth factor recepter)を発現とするヒトグリオブラストーマを選び、この変異EGFR分子を治療等の標的分子とした抗腫瘍単鎖抗体の作製を行ってきた。今回、得られた単鎖抗体の臨床応用に向けた検討を進めるばかりでなく、更に臨床応用の対象を広げるため、その他の癌、特に前立腺癌を標的とした抗体の作製を行い、得られた単鎖抗体による腫瘍の診断治療への応用性を検討する事を目的として研究を行った。
(結果)
ヒト前立腺癌細胞株のLNCaPを免疫原として、ハイブリドーマの作製を行った。MHA法(混合血球凝集反応)により検査を行い、この免疫原細胞と反応し、他の臓器由来癌細胞と反応しない抗体(2C-9)を産生する1クローン(IgG1,κタイプ)を得た。この抗体は悪性腫瘍細胞61種、ヒト正常腎細胞株2種に対象として、MHA法で反応性で検索したが、免疫原細胞以外に検査に用いた他の細胞はすべて反応しなかった。またこの抗体の認識する対応抗原の分子量は、92kDaであった。正常組織に対する反応性では、アセトン固定凍結ヒト正常臓器切片13種を対象として間接酵素抗体法により検索した。その結果本抗体対応抗体は前立腺組織のみに検出され、他の臓器には検出されなかった。また正常前立腺組織内では、PSA、PAPは腺細胞全体に染色されたが、本抗体では、腺細胞の腺腔側に偏在して染色された。本抗体により対応抗原を検出できうるか、本抗体陽性細胞の細胞溶解液を抗原としてサンドイッチELISA法にて検索した。その結果本抗体陽性細胞の細胞溶解液では陽性反応が認められたが、陰性細胞では反応は認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsumi Taniguchi: "Immunohistochemical staining of DNA topoisomerase IIα in human gliomas"J Neurosurg. 91・9. 477-482 (1999)

  • [文献書誌] Hirotsugu Uemura: "MN/CA IX/250 as a potential target for immunotherapy of renal cell carcinomas"British Cancer. 81・4. 741-746 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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