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1999 年度 実績報告書

中国江蘇省の胃・食道がんの高・低率地域における防御要因に関する比較疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 11137311
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

嶽ざき 俊郎  愛知県がんセンター, 疫学部, 主任研究員 (50227013)

研究分担者 藤吉 利信  鹿児島大学, 医学部・ウイルス学教室, 助教授 (50173480)
椙村 春彦  浜松医科大学, 病理学第1教室, 教授 (00196742)
田島 和雄  愛知県がんセンター, 疫学部, 部長 (30150212)
丁 建華  江蘇省腫瘤防治研究所, 疫学部, 副研究員
王 亞平  江蘇省腫瘤防治研究所, 分子生物部, 部長
キーワード胃がん / 食道がん / 中国 / 環境要因 / 宿主要因 / ニンニク
研究概要

中国江蘇省には胃・食道がんの罹患率がともに高い地域(揚中市、淮安市)と低い地域(?州市)とがあり、その両地域は食生活などライフスタイルが著しく異なる。本研究の目的は、両地域に焦点をあて胃・食道がんの同時比較疫学研究を実施し、両部位のがんに特異的、または共通した環境・宿主要因を解明することである。
今年度は、環境要因と宿主要因の相互作用を解析する目的で、淮安市で113名を対象に質問票による環境要因情報の収集と末梢血からのDNA採取を同時に行い、これまでに採取された淮安市の50名の環境・宿主要因データと合わせ、性・年齢がマッチできた食道がん患者52例、胃がん患者19例、住民対照者50例に関して解析を行った。nitrosamineの代謝活性に関わる遺伝子多型を有するCYP2E1のRasI遺伝子と8-OH guanineの修復酵素に関わる遺伝子多型を有するhOGG1多型の解析では、胃・食道がんのリスクと有意な関連は認めず、昨年度までに解析されたデータを用いた症例や対照ごとの高率・低率地域比較においても差は明らかでなかった。しかし、環境・宿主要因の相互作用解析に対する症例数は未だ不十分であり、現在も質問票調査とDNA採取を継続している。今後、更に症例数を増やした上で両要因の相互作用を解析する予定だが、CYP2E1の活性を抑えるニンニク高頻度摂取群と低頻度摂取群ではオッズ比が逆の方向性を示す傾向があり、今後の興味ある課題である。
環境要因に関しても、課題となっていた低率地域での症例・対照研究の症例数が200例に達し、今後、詳細な解析を行う予定である。
また、来年度から同フィールドで新たに始まる大腸がんの環境・宿主要因の探索研究に関し、フィールドで使用可能な半定量食事質問票開発の準備も平行して行い、今年度内に作業を開始することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takezaki, Toshiro: "Comparative Study of Lifestyles of Residents in High and Low Risk Areas for Gastric Cancer in Jiangsu Province, China ; with Special Reference to Allium Vegetables"J Epidemiol. 9(5). 297-305 (1999)

  • [文献書誌] Gao, Changming: "Protective Effect of Allium Vegetables against Both Esophageal and Stomach Cancer : A Simultaneous Case-referent Study of a High-epidemic Area in Jiangsu Province, China"Jap J Cancer Res. 90(6). 614-621 (1999)

  • [文献書誌] Sugimura, Haruhiko: "hOGG1 Ser326Cys polymorphinism and lung cancer susceptibility"Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 8. 669-674 (1999)

  • [文献書誌] Ding, Jianhua: "Case-control study of gastric cancer and esophageal cancer in low risk area for mailgnancies"Bulletin of Chinese Cancer(in Chinese).. 8. 257-258 (1999)

  • [文献書誌] LI, Zhongyu: "Study on seroprevalence of Helicobacter pylori infection among upper digestive tract cancer patients and their kindreds"Chin J Epidemiol(in Chinese). 20(2). 89-91 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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