研究課題/領域番号 |
11138201
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
守内 哲也 北海道大学, 医学部, 教授 (20174394)
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研究分担者 |
浜田 淳一 北海道大学, 医学部, 助教授 (50192703)
多田 光宏 北海道大学, 医学部, 講師 (10241316)
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キーワード | 自己免疫性大腸症 / AIE-75 / PDZドメイン / 酵母 / Wnt pathway / MCC |
研究概要 |
我々は、小児の自己免疫性大腸炎(AIE)の自己抗原AIE-75のcDNAをクローニングしてこの蛋白が3つのPDZドメインを持つことを証明した。酵母two-hybrid法でAIE-75に結合するこの蛋白のcDNAの単離を行い、約20個のcDNAクローンを得た。今回の研究では、これらのcDNAがコードする蛋白がAIE-75を介してどのようなネットワークを形成しているかを明らかにすることを目的として研究を行った。AIE-75は主に腸、腎臓、膵臓で発現する新しいPDZドメイン蛋白である。この蛋白をbait として酵母two-hybrid法でplacentacDNAlibraryからMCC(mutated in colon cancer)癌抑制遺伝子のホモローグMCC-2をクローニングした。さらに、腎臓および大腸のcDNAライブラリーからWnt pathwayのkeyとなる複数の蛋白がクローニングされた(未公表)。そこで、AIE-75発現ベクターを種々の培養細胞株に導入してWnt pathwayに影響を与えるか否かを調べた。その結果、AIE-75を過剰発現させると核内にβ-cateninが増加する現象が観察された。この機序を解析するためにWnt pathwayを酵母内に再構成してAIE-75の機能を解析する実験を行った。その結果、現在知られているWnt pathwayの構成遺伝子だけでは酵母内にWnt pathwayを再構成することはできず、未知の蛋白が必要であることが判明した。そこでこの不完全Wnt pathway再構成酵母の系に酵母内発現cDNAライブラリーを導入してこの分子の単離を開始した。AIE-75はPDZドメインを介して細胞表面レセプターと細胞膜下の情報伝達分子を繋いでいると考えられる。
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