1.いくつかの突然変異したp53遺伝子と正常p53遺伝子をSaos-2細胞(p53遺伝子が欠失している骨肉腫細胞)に導入した。 2.放射線感受性を測定したところ、正常p53遺伝子導入細胞では、Saos-2細胞より放射線感受性が高くなった。一方、143A、175H、273H変異細胞では、放射線感受性が変わらなかったが、123A変異細胞では、放射線感受性が高くなった。 3.放射線によるアポトーシスの誘導を調べたところ、放射線の感受性とアポトーシス誘導が対応していた。 4.放射線によるWaf-1の誘導と細胞周期停止を調べたところ、放射線感受性とは相関していなかった。 5.各種抗癌剤に対する感受性を測定したところp53遺伝子の変異部位によって抗癌剤に対する感受性が異なった。 6.Yeast functional assayでこれらのp53変異遺伝子を調べたところ、放射線感受性が高くなった変異では正常型に判定され、放射線感受性が変わらなかった変異では変異型に判定された。Yeast functional assayの判定と放射線感受性は対応していた。
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