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1999 年度 実績報告書

幼若ホルモンによる遺伝子発現の調節と転写因子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 11142206
研究機関三重大学

研究代表者

鎮西 康雄  三重大学, 医学部, 教授 (60024709)

研究分担者 三浦 健  三重大学, 医学部, 講師 (60219582)
キーワード幼若ホルモン / エクダイソン / 変態関連遺伝子 / 転写因子 / ルシフェラーゼ / EcR / USP
研究概要

昆虫の幼若ホルモン(JH)は変態・休眠・相変異・性成熟などを調節する重要なホルモンである。このホルモンの作用機構については分子レベルの解析が進められ、これらの現象に関連する遺伝子の発現の調節に関わっていることが明らかにされつつある。しかし、いまだこのホルモンの受容体は同定・単離されておらず、作用機構の全貌が明らかにされるに至ってはいない。
JHが変態の調節においてエクダイソン作用の阻害・修飾という作用を持っていることがいくつかの現象から判っており、この研究ではエクダイソンとエクダイソンリセプターEcRやそのパートナーであるUSP及びそれらによって誘導されるいわゆるearly geneやearly-late geneを含む核因子を解析した。その過程で、DNA結合ドメインを持つ新規な核受容体遺伝子GRF(GCNF related factor)のクローニングに成功した。この遺伝子はエクジソン濃度に同調して各組織での発現が確認され、結合するDNA配列も明らかにした。また、これら核受容因子と一般転写因子との間を取り持つコファクターBx42及びGCN5をクローニングした。ほ乳類培養細胞にEcR/USP発現コンストラクトと共に、luciferase上流域にEcRE(応答配列)をつないだレポターコンストラクトをcotransfectionし、エクダイソンにより発現が活性化される系を確立した。この系に、Bx42,GCN5の発現コンストラクトを導入することで、レポーター遺伝子の発現が増強されることを示した。
今後この系を用いて、エクダイソンによるレポーター遺伝子の発現のJHによる制御について評価し、JHの関与する因子を探索する。このアプローチによってJH受容体候補となる因子の同定が出来るものと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Makoto Hirai et al.: "Nucleotide sequence of vitellogenin mRNA in the bean bug, Riptortus clavatus : analysis of processing in the fat body and ovary"Insect Biochem. Mol. Biol.. 28. 537-547 (1999)

  • [文献書誌] Makoto Hirai et al.: "Identification and cDNA cloning of novel juvenile hormone responsive genes from fat body of bug, Riptortus clavatus by mRNA differential display"Insect Biochem. Mol. Biol.. 28. 181-189 (1999)

  • [文献書誌] Ken Miura et al.: "Two Hexameric cyanoprotein subunits from an insect, Riptortus clavatus : Sequence, phylogeny"Eur. J. Biochem.. 258. 929-940 (1999)

  • [文献書誌] Jean-Philippe Charles et al.: "Characterization and DNA-binding properties of GRF, a novel monomeric binding orphan receptor related to GCNF and βFTZ-F1"Eur. J. Biochem.. 266. 181-190 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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