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1999 年度 実績報告書

BMPsとアクチビンの細胞内シグナル伝達因子Smadの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 11152238
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

今村 健志  財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70264421)

研究分担者 川畑 正博  財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 主任研究員 (60224838)
宮園 浩平  財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 部長 (90209908)
キーワードBMP / Smad / シグナル伝達 / 転写因子
研究概要

ボディーポランにおけるBMPsとアクチビンのシグナルの分子的な解明を目的とし、細胞内シグナル伝達分子Smadの作用について検討し、以下の知見を得た。まず、BMP-6のシグナル伝達機構を解析し、BMP-6が主にI型レセプターとしてActR-I、II型レセプターではActR-IIBとBMPR-IIに強く結合することを見い出した。その時には共通してSmad1とSmad5のリン酸化と核移行が認められ、もう一つのBMPに特異的なR-Smadと考えられているSmad8のリン酸化と核移行は認められなかった。次にBMPによるC2C12細胞の骨芽細胞への分化にSmadがどのように関わっていくかを、アデノウィルスベクターによる発現系を用いて検討した。BMP処理を行った細胞で、アルカリフォスファターゼ(ALP)活性の上昇が認められるが、Smad1及びSmad5を過剰発現された細胞ではその活性が更に増強された。しかしSmad2を過剰発現させた細胞ではコントロールと変らず、Smad6及びSmad7(抑制型Smad)を過剰発現させた細胞では、逆にALP活性の低下が認められた。これらのことから、C2C12細胞におけるBMPによる骨芽細胞への分化にSmadのシグナル伝達系が強く関与していると考えられた。さらに転写因子であるPEBP2/CBFがR-Smadと結合し協調的に作用していることを明らかにし、PEBP2/CBFがTGF-βsuperfamilyのシグナル伝達経路における核内tagetとして機能していることを示した。そして、共有型Smad4のMH2領域にあってαHelix3とαHelix4に挟まれた領域(H3/4loop)がSmadがhomooligomerを形成するのを抑制して、活性化したSmad2/Smad3と結合し転写を調節するのに重要であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ebisawa, T. et al.: "Characterization of bone morphogenetic protein-6 signaling pathways in osteoblast differentiation"J Cell Sci. 112. 3519-3527 (1999)

  • [文献書誌] Fujii, M. et al.: "Roles of Bone Morphogenetic Protein Type I Receptors and Smad Proteins in Osteoblast and Chondroblast Differntiation"Mol Biol Cell. 10. 3801-3813 (1999)

  • [文献書誌] Hanai, J.-i. et al.: "Interaction and functional cooperation of PEBP2/CBP with Smads. Synergistic induction of the immunoglbulin germline alpha promoter"J Biol Chem.. 274. 31577-31582 (1999)

  • [文献書誌] Tada, K. et al.: "Region between α-helices 3 and 4 of the Mad homology 2 domain of Smad4 : functional roles in oligomerformation and trunscriptional activation"Genes Cells. 4. 731-741 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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