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1999 年度 実績報告書

立体構造に基づく転写因子のドメイン間の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 11154221
研究機関横浜市立大学

研究代表者

西村 善文  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (70107390)

キーワードTFIIE / 立体構造 / NMR / ウィングドヘリックス / PhoB / ATF-2 / 転写活性化ドメイン / DNA結合 / 転写活性化ドメイン
研究概要

本研究では転写因子や基本転写因子のDNA結合ドメインや転写活性化ドメインの構造を解析し構造に基づいて機能を解析することを目的としている。
TFIIEβサブユニットのコアドメインを同定し立体構造をNMRで解析した。コアドメインは3本のαヘリックスとC末もβヘアピンを持っていて、ウィングドヘリックスモチーフと非常に類似している。コアドメインは2本鎖DNA結合ドメインであることが示唆された。ウィングドヘリックスモチーフの場合はヘリックスターンヘリックスを形成し認識ヘリックスとしてDNAの大きな溝に収まって特定の塩基配列を認識している。しかしTFIIEβのコアドメインは全く逆側の表面を使って2本鎖DNAに結合する新規の結合様式を示した。
PhoBのDNA結合/転写活性化ドメインの構造をNMRにより決定したところN末の4本のβ鎖からなるβシート、中央部の3本のαヘリックスのバンドル構造、C末のβヘアピンで安定化されていた。全体の構造は既に解析されていたOmpRのDNA結合/転写活性化ドメインと非常に良く似ていたが2番目と3番目のαヘリックスが作るヘリックスターンヘリックス構造のターン部位のコンホメーションと3番目のヘリックス長さが明らかに異なっていた。各々はRNAポリメラーゼと相互作用するがサブユニットの違いがPhoBとOmpRのターン部位のコンホメーションの違いになっている。
ATF-2の転写活性化ドメインはN末サブドメインとC末サブドメインの2個のサブドメインからなる。N末サブドメインはC2H2型Znフィンガーと立体構造が非常に良く似ていて、C末サブドメインはフレキシブルでランダムな構造であった。C末サブドメインは他のタンパク質との結合によってランダムな構造から両親媒性のαヘリックスへと変化することが判った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sasaki, m.,: "Backbone Dynamics of the c-Myb DNA-binding domain complexed with a specific DNA"J. Biochem.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Okuda, M.,: "Structure of the Central Core Domain of TFIIEb Double-stranded DNA-binding Surface"EMBO J.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Okumura, H.,: "Structural Comparison of the PhoB and OmpR DNA-binding/transactivation Domains and the Arrangement of PhoB Molecules on the Phosphate Box"J. Mol. Biol.. 295. 1225-1235 (2000)

  • [文献書誌] Nagadoi, A.,: "Solution structure of the transactivation domain of ATF-2 comprising a zinc finger-like subdomain and a flexible subdomain"J. Mol. Biol.. 287. 593-607 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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