• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

lmmunophilinと黒質ドパミンニューロン終末再生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11157230
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

近藤 智善  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50103891)

研究分担者 吉田 宗平  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30166954)
紀平 為子  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30225015)
キーワードParkinson's disease / substantia nigra / striatum / dopamine neuron / immunophilin / regeneration
研究概要

Immunophilin(IP)は末梢免疫組織に発現する蛋白であるが,中枢神経系に高度に発現しており,神経軸策の伸張や再生に寄与し,IP親和性ligandsの投与は障害されたneuronや軸策の機能・形態的な回復を促す.本研究ではIpligandsのPD治療へ適用を最終目標として,まずヒト黒質・線条件におけるIPの発現について検討した.
常染色体劣性遺伝のパーキンソニズム(AP→JP)1例,パーキンソン病(PD)3例,対照3例の剖検凍結脳の線条体(Str)黒質(SN),およびPD,対照,各1例のホルマリン固定脳SNを対象に抗ヒトcyclophilin(CP)抗体を用いCPの組織内発現についてimmunoblotting法および免疫組織化学による検討を行った.また凍結脳についてはSNにおけるIPの発現強度とそのチロシン水酸化酵素(TH)活性の保有度とを対比した.
Immunoblotting法による検討ではAR-JP例およびPD1例のSN,AR-JP例およびPD2例のStr,対照1例のSN,Strと対照2例のStrにCPの発現を認めた.免疫組織化学的検討ではPD黒質のneuromelanin含有細胞にCP陽性の細胞を認めたが対照では認められなかった.PDおよびAR-JPのSNでのCP陽性例2例と陰性例2例のStrのTH活性を較べるとCP陽性例ではStr内にTH活性がよく保存された部位があった.慢性進行性疾患であるPDおよびAR-JPの脳にCPの発現があることが始めて確認された.PDおよびAR-JP脳におけるCPの発現とTH活性の保存が平行する可能性が示唆され,IP ligandsを用いた治療の可能性を示す知見を得た.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Mogi M,et al: "Brain-deriyed growth factor and nerve growth factor concentrations are decreased in the substantia nigra in Parkinson' s disease"Neurosci Lett. 270. 45-48 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "塩酸セレギリン"日病薬誌. 35. 347-353 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "塩酸セレギリン"新しい治療薬のポイント. 10. 11-13 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "パーキンソン病治療薬塩酸セレギリンの可能性"Asahi Medical. 28. 26-29 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "Wearing-off現象,dyskinesiaへの対応-ドーパミン受容体作動薬の役割に関する一つの見解-"Proaress in Medicine. 19. 101-104 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "すくみ足と姿勢反射障害"総合臨床. 48. 2776-2780 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "外来診療のすべて(改訂第2版)"Medioal View 社. 911 (1999)

  • [文献書誌] 近藤智善: "神経症候群II"日本臨床社. 684 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi