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1999 年度 実績報告書

新しい分泌性シグナル分子,fringe,の発現と生理的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11159102
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 信行  京都大学, 薬学研究科, 教授 (10110610)

研究分担者 黒坂 光  京都産業大学, 工学部, 助教授 (90186536)
キーワードfringe / glycosyltransferdse / signal / geme
研究概要

fringeはDrosophilaのwingの形成過程で重要な役割を果たしている新しい分泌性シグナルである。我々はラットradical fringe,lunatic fringe cDNAを単離し,その構造を明らかにした。さらに,これらのfringeの発現の組織特異性を調べたところ,radical fringe,lunatic fringeはそれぞれ,脳と肺に高発現していることが明らかになった。さらに,脳内のradical fringeの発現をin situ hybridization法で調べたところ,radical fringeは脳内の神経細胞に広範囲に発現していた。
radical fringeの脳内における役割を明らかにするため,baculovirus発現系を用いて昆虫細胞で組み換えradical fringeを作成した。組み換えradical fringeは昆虫細胞膜に結合していたが,界面活性剤により容易に可溶化した。可溶化した組み換えradical fringeをニッケルアフィニティーカラムにより精製した。
精製組み換えradical fringeの生物活性は,初代培養ラット神経細胞を用いて調べた。ラット胎児の脳より,神経細胞を分散させ初代培養神経細胞を培養した。fringeはNotchシグナル系を阻害すると推定されている。従って,Notchシグナル系のどの段階で作用しているかを検討した。神経細胞のNocthリガンド,Notch受容体,Notch細胞内シグナルであるHesの発現量の変化を調べた。radical frngeは神経細胞のHes-1の発現を特異的に阻害していることが明らかになった。Hes-1は神経細胞の分化過程に重要な役割を果たしていることが明らかにされている。従って,radical fringeも神経細胞の分化過程で重要な役割を果たしているものと期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M. Yamasakiら: "FGF-10 is a growth factor for preadipocytes in white adipose tissue"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 258. 109-112 (1999)

  • [文献書誌] M. Konishiら: "FGF-16 is a growth factor for embryonic brown adipocytes"J. Biol. Chem.. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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