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1999 年度 実績報告書

転写因子WT1の造血幹細胞の増殖,分化の制御に果たす役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11162217
研究機関大阪大学

研究代表者

杉山 治夫  大阪大学, 医学部, 教授 (70162906)

研究分担者 尾路 祐介  大阪大学, 医学部, 助手 (20294100)
岡 芳弘  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20273691)
キーワードWT1 / tumor suppressor gene / oncogene / WT1結合タンパク
研究概要

1.マウスに5FUを投与し,in vivoで造血幹細胞をenrichし,その後,マウス骨髄細胞を採取し,この骨髄細胞に,レトロウイルスベクターを用いて,WT1遺伝子を導入し,骨髄細胞でWT1遺伝子をconstitutiveに発現させ,G-CSF存在下でコロニーアッセイを行ったところ,CFU-GM,CFU-G,CFU-Mコロニーの数が,コントロールに比し,著明に増大した。また,コロニーを形成している細胞の表面マーカーを解析したところ,分化マーカーの発現の抑制が見られた。以上のことは,WT1は,myeloid系の増殖を促進させ,分化を抑制することが示した。
2.WT1遺伝子がtumor suppressor gene機能と,oncogenic機能の両者の機能を発現するのは,WT1タンパクとWT1タンパクに結合し,WT1タンパクの機能をmodifyする種々のWT1結合タンパクとのタンパク-タンパクinteractionによると考えられるので,このWT1結合タンパクのクローニングを試み,WT1を高発現している白血病細胞株K562から,分子量120KDaのWT1結合タンパク(WTIPと命名)をクローニングした。このタンパクは,957コのアミノ酸からなり,WWドメインをタンデムに2つもち,この構造から,pre-mRNAのsplicingに関与している可能性がある。今後,ノックアウトマウスの作製などで,このWTIPの機能を明確にしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsuboi A. et al.: "Constitutive expression of the Wilms' tumor gene WT1 inhibits the differentiation of myeloid progenitor cells but promotes theft proliferation in response to granulocyte-colony stimulating factor (G-CSF)"Leukemia Research. 23. 499-505 (1999)

  • [文献書誌] Oji Y. et al.: "Expression of the Wilms' tumor gene WT1 in solid tumors and its involvement in tumor cell growth"Japanese Journal of Cancer Research. 90. 194-204 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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