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1999 年度 実績報告書

禅林聯句に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11164256
研究機関広島大学

研究代表者

朝倉 尚  広島大学, 総合科学部, 教授 (80033231)

キーワード禅林の文学 / 禅林聯句 / 連句文芸 / 江東避乱聯句 / 観念的世界の展開 / 価値の転換 / 景除周麟 / 横川景三
研究概要

実施計画書に添って,東京・足利市・京都方面に,資料調査・収集のために出張し、禅林聯句(集)の所在を確認し、その一部については複写、写真撮影を行なった。
収集済みの資料のうち、特に「江東避乱聯句」(仮称)については、三十巻三千句というまとまりを有した作品集として処遇し、その本格的な調査に着手した。聯句の興行自体は、応仁の大乱が勃発した応仁元年(1467)八月より翌二年四月にかけて、主として横川景三、桃源瑞仙、景除周麟などが、避乱地である近江国山上の永源寺を中心にして行なわれた。この「江東避乱聯句」を対象とする研究が有効であるのは、戦乱下の文芸ということもさることながら、聯句集「東遊集」として成立した直後に、各句に解説を加えた「抄物」としても存在することである。
そこで、抄物としての作品集『[湯山例聯句]』(大谷大学図書館所蔵)と『成吠詩集』(竜谷大学図書館所蔵)の読解の第一歩としては、本文の固定化が必要となる。抄物の翻字に適した原稿用紙を用意して、両集を翻字し、第一次草稿を作成した。次いで、足利学校遺蹟図書館所蔵『[聯句集]』にも、同聯句に対する抄物が含まれているために、校合を鋭意準備中である。
なお、本年度の成果の一部としては、「戦乱の文芸としての禅林聯句-「小補東遊集」と「江東避乱聯句」(仮称)-」(『國語と國分学』第76巻第1号)を発展させて、「江東避乱聯句」の連衆であった横川景三と景除周麟の文筆活動について、雑誌論文二篇(別項11.参照)にまとめて公表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 朝倉尚: "戦乱における禅林の文芸-応仁の大乱をめぐる-禅僧(横川景三)の軌跡-"中世文学研究. 25号. 112-130 (1999)

  • [文献書誌] 朝倉尚: "景除周麟の文筆活動-延徳二年-"地域文化研究(広島大学総合科学部紀要I). 25巻. 1-39 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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