研究課題/領域番号 |
11165202
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田路 和幸 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10175474)
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研究分担者 |
高橋 英志 東北大学, 金属材料研究所, 助手
篠田 弘造 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10311549)
シャワデン バラチャンドラン 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80261593)
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キーワード | 磁場 / ナノチューブ / カーボンナノチューブ / 精製 / 製造 / アーク放電 / 合成 / 物性 |
研究概要 |
本研究では、本特定領域研究の各研究グループに提供するナノチューブの合成およびその精製を行う。そのため、磁場効果を利用し、アーク密度を制御してナノチューブの効率的合成およびそのサイズ制御を目指す。このようにして、高密度にサイズ制御されてナノチューブを含む煤を合成し、それを我々が、開発した水熱処理法により純度99%以上のナノチューブを短時間かつグラム単位で得るための方法論の開発を目指す。そして、精製したナノチューブの評価を所有する透過型電子顕微鏡やX線回折装置等を用い、様々な特性を有する高純度ナノチューブを得ることを目的とする。平成11年度は、磁場制御型アーク放電装置を、現在までの研究成果を基に、完成度の高い装置を設計製作した。そして、磁場のアーク放電に与える影響およびナノチューブの生成状態に対する基礎データを詳細に実験的に求めた。この結果を基に、生成効率の高い、ナノチューブ合成装置がほぼ完成した。そして、合成したナノチューブは、我々が開発した水熱処理法をベースとした精製法で、高純度ナノチューブを得た。精製したナノチューブの評価は、現有する各種測定装置を用いて行い,純度を確認したチューブは、本特定領域のグループに提供した。また、この装置を用いてサイズ制御したナノチューブを大量するための基礎データの測定を行った。平成12年度は、この基礎データをもとに装置の改良を行う予定である。 本研究の成果は、製作する磁場制御型アーク放電装置の良否により決定するため、研究経費の大半を装置の作成に当てた。また、本成果、すなわち目的とするナノチューブが合成できるか出来ないかは、その応用やその物性測定を担当する他の研究グループヘの影響が大きい。このことから、本装置は、本特定領域研究を推進に十分な性能を有していると結論できる。
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