研究概要 |
本研究では、フラーレン(C60)およびナノチューブの高温・高圧処理(1800℃、18GPaまで)による新しいカーボンネットワークをもつ新炭素固体の探索・合成を目的とし、これらのP-T反応相図の作成を行ってきた。 1.C60:P-T領域の広い範囲にわたって構造の異なるアモルファス相が生成する。温度800℃圧力7.4GPaで得られたアモルファス炭素は、従来この圧力領域での処理試料で得られた硬度の約2倍の硬さ(Hv=74GPa)を示した。 2.ナノチューブ:単層ナノチューブを含む"すす"の15GPa,800℃処理試料では、構造の乱れたグラファイトにくわえダイヤモンドが生成した。 3.新規装置:炭素の力学物性の評価に従来ないin-situ硬度測定装置やレーザーパルス音速測定装置を作成した。 4.構造評価:X線構造解析、ラマン測定はじめとして炭素の構造(sp2/sp3比率)変化の^<13>CNMRによる定量を現在実施中である。
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