• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

密度汎関数法による表面反応の制御と新機能物質の設計に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11166267
研究機関倉敷芸術科学大学

研究代表者

小林 久芳  倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (40128690)

キーワード密度汎関数法 / 結晶軌道法 / ペロブスカイトの電子構造
研究概要

今年度の課題研究では、ペロブスカイト系触媒の特性を解明し、今後の実験サイドでの発展をサポートするため、多くの系について電子構造を系統的に研究した。ペロブスカイトとは狭義にはCaTiO_3のことであるが一般にABO_3という組成をもつ化合物群の総称である。種々の結晶系をとるが、正方晶系、立方晶系のものが多い。代表的なペロブスカイトであるSrTiO_3の単位胞を図1に示す。一般にAサイトのイオン(単位胞の頂点)は酸化還元電位に関係するが化学的には不活性であり、Bサイトのイオン(単位胞の中心)が反応性を決めている。
BaTiO_3およびTiO_2の電子構造の計算によりバンドキャップはそれぞれ、1.7、1.9eVと計算されたBaTiO_3では7個のバンドが示されており、そのうち6個が原子価バンドである。これらのバンドの構成成分は、低エネルギー側から、Ti 3s、Ti 4p、Ba 5s、O 2s、Ba 5p、O 2pである。伝道バンドはTi3d+4sにO2p軌道が混ざったものである。SrTiO_3のバンド構成でも触れたが、これらの酸化物の最高被占原子価バンドは酸素の2p軌道を主成分として構成されている。通常、O2p軌道とO2s軌道は混成せず、後者は低エネルギー側に別のバンドを形成する。ペロブスカイト系の特徴は、O 2pバンドとO 2sバンドの中間にAサイト原子に由来するバンド(Sr 4p軌道あるいはBa 5p軌道)が形成されることである。また、SrTiO_3とBaTiO_3の比較では、Ba由来のバンドは、Sr由来のバンドに比べて、高エネルギー側に現われる。これは軌道がより広がり、軌道エネルギーが高くなったことに対応している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Miura,Kobayashi,Domen: "Density Functional Study of Ethylene Hydrogenation on Pt(III) surface"J.Phys.Chem.. (in press).

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi