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1999 年度 実績報告書

オクトパミンによる線虫C.elegans運動活性調節の神経回路的基盤

研究課題

研究課題/領域番号 11168214
研究機関名古屋大学

研究代表者

高木 新  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90171420)

キーワードC.elegans / 移動運動 / 摂食異常変異体 / オクトパミン
研究概要

線虫C.elegansの最も重要な行動の一つである移動運動に着目し、飢餓およびオクトパミンが移動運動の活性をどのように調節しているのかを検討している。我々は咽頭の摂食運動に異常があり、餌の存在下でも飢餓状態の虫と似た外見を呈するeat-20遺伝子欠失株は、野生株よりも運動活性が高いこと、また、野性型C.elegansの培養中にオクトパミンを加えると運動活性が高まるが、eat-20変異体培養中にオクトパミンを加えても運動活性は変化しないことを見い出していた。以下に本年度の成果を記す。
1)eat-20以外の摂食異常表現型をしめすeat変異体の多く(eat-10,13,4,15,2)でも運動活性が高く、更に活性昂進の度合いが摂食異常の程度と対応していること、また、eat-20以外のeat変異体にオクトパミンを加えても、野性型線虫にオクトパミンを加えた場合と同じ程度までしか運動活性が上昇しないことを明らかにした。以上の知見は、飢餓状態にある摂食異常変異体ではオクトパミンが放出され、これが運動活性を高めるというモデルで説明できる。2)薬剤・変異体を用いて、オクトパミンの運動昂進効果はセロトニンに依存しないことを明らかにした。3)線虫ゲノム中でショウジョウバエオクトパミンレセプターと相同性が高いC02D4.2遺伝子の上流領域はいくつかの神経細胞でレポーター遺伝子を発現させた。その中には移動運動への関与が知られるAVE,AVBに入力する神経細胞も含まれていた。4)C02D4.2遺伝子破壊株を作製する第一歩としてこの近傍にトランスポゾン挿入した株の検索を行ったが、挿入株は得られなかった。UV/psoralen処理による遺伝子破壊株作製を準備中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yukimasa SHIBATA: "EAT-20, a novel transmembrane protein with EGF motifs, is required for efficient feeding in C elegans"Genetics. 154. 635-646 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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