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2000 年度 実績報告書

蛋白質合成マシーナリー・リボソームの構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 11169201
研究機関北海道大学

研究代表者

田中 勲  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70093052)

研究分担者 姚 閔  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40311518)
キーワードリボソーム / リボソーム蛋白質 / RNA結合蛋白質 / L5 / L13 / S7
研究概要

リボソームはmRNAの塩基配列に従ってポリペプチド鎖を正確に伸長して蛋白質を合成する細胞内小器官である.しばしば,細胞内の工場に例えられる通り,遺伝暗号解読,ペプチジルトランスフェラーゼ活性,トランスロケーションなど,蛋白質合成に伴う複雑な仕事を整然と遂行している.生命活動に重要な化学反応のほとんどすべては蛋白質が担っており,情報分子である核酸の塩基配列から機能分子である蛋白質のアミノ酸配列への正確な翻訳は,地球上のあらゆる生物にとって極めて重要かつ基本的なプロセスである.本研究では,リボソームおよびリボソームの構成成分を単離・精製・結晶化しその立体構造解析を行ない,蛋白質合成の機構(翻訳機構)を原子の分解能で解明することを目的としている.この研究目的に従い,本年度は次の項目について研究を進めた1.遺伝暗号解読センターを構成する蛋白質の構造解析:遺伝子暗号解読センターは16SrRNAを中心に,数種のリボソーム蛋白質で構成されている.平成12年度には,これらの蛋白質のいくつかの精製を行い結晶化条件を検討した.特に,Pyrococcus Horikoshii由来のS7について結晶化に成功し,Nativeのデータの収集を行うことができた.2.ペプチジルトランスフェラーゼ活性センターを構成する蛋白質と23SrRNAの結合部位との複合体結晶の調製:ペプチジルトランスフェラーゼ活性センターは23SrRNAを中心に,数種の蛋白質で構成されている.平成12年度には,これらの蛋白質の内,Pyrococcus Horikoshii由来L13の構造解析を行い.L5-RNA複合体の結晶について,データを収集した.また,S10オペロンのmRNAのL4結合部位について調べた.一方,昨年度に構造解析に成功したL5については,RNA誌に投稿し,現在印刷中にある.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Kitano et al.: "Utilization of microgravity to improve the crystal quality of biologically important proteins : chaperonin-60, GrpE, B-subunit of V-type ATPase, and MIF"J.Cryst.Groth. 210. 819-823 (2000)

  • [文献書誌] T.Koshiba et al.: "Structure and Thermodynamics of Extraordinarily Stable Molten Globule State of Canine Milk Lysozyme"Biochemistry. 39. 3248-3257 (2000)

  • [文献書誌] K.Ishikawa et al.: "The structure of human MRP8, a member of the S100 calcium-binding protein family, by MAD phasing at 1.9Å resolution"Acta Cryst.. D56. 559-566 (2000)

  • [文献書誌] M.Yao et al.: "Crystal structure of 1-aminocyclopropane-1-carboxylate deaminase from Hansenula saturnus"J.Biol.Chem.. 275. 34557-34565 (2000)

  • [文献書誌] A.Suzuki et al.: "Crystal structures of the ribonuclease MC1 from bitter gourd seeds, complexed with 2'-UMP or 3'-UMP, reveal structural basis for uridine specificity"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 275. 572-576 (2000)

  • [文献書誌] I.Tanaka et al.: "The Ribosome : Structure, Function, Antibiotics, and Cellular Interactions"R.A.Garret, S.R.Douthwaite, A.Liljas, A.T.Matheson, P.B.Moore, and H.F.Noller. 565 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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