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1999 年度 実績報告書

光化学系II酸素発生複合体の結晶化と構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 11169245
研究機関理化学研究所

研究代表者

沈 建仁  理化学研究所, 光合成科学研究室, 先任研究員 (60261161)

キーワード結晶化 / 構造解析 / 膜蛋白質 / 蛋白質複合体 / 光合成 / 光化学系II / 酸素発生
研究概要

好熱性らん藻、Synechococus vulcanusより光化学系II(PSII)複合体を精製し、結晶化した。得られた結晶について、SPring-8の放射光を用いて、低温(100K)でのデータ収集条件を確立し、分解能4.0Åでのネーティブデータセットを収集した。それによって決定した結晶の晶系はOrthorhombicで、空間群はP2_12_12_1、格子常数はa=130Å,b=227Å,c=308Åであった。X線波長1.0Å、振動角1度にて得られた測定反射数189881に対し、独立反射数67845であり、Rmerge7.3%(再外周4.13-4.0Å、24.1%)、Completeness87%(再外周、82%)であった。数種の重原子同型置換体を作製し、そのデータを収集し、計算した結果、同型性が保たれている置換体を2-3種得た。一方、結晶の生化学的性質を調べた結果、結晶はPSIIの主な構成成分である、9-10種の膜蛋白質と3種の膜表在性蛋白質を含んでおり、高い酸素発生活性を保持していた。ゲル濾過によって決定した結晶中のPSII複合体の分子量は580kDaであり、単量体PSIIの分子量が310kDaであることから考えると、結晶中のPSIIはダイマーであることが示された。従って単位格子中に含まれているPSII複合体は8個であり、結晶のV_Mは3.6Å^3/Daであることになる。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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