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2000 年度 実績報告書

中枢神経系におけるOLプロトカドヘリンアイリフォームの機能と情報伝達経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11170265
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

平野 伸二  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 発生学部, 研究員 (80222248)

キーワードプロトカドヘリン / カドヘリン / 細胞接着分子 / 神経回路
研究概要

OLプロトカドヘリンは、臭覚系や大脳辺縁系などの神経系で特異的に発現している細胞接着分子である。OLプロトカドヘリンには、細胞内領域の短いもの(胎仔型)と長いアイソフォーム(成体型)が存在していることがわかっている。
本年度は、まずマウスとニワトリについてOLプロトカドヘリンの成体型のcDNAをクローニングが完了した。その結果細胞内領域に他のタイプのプロトカドヘリンと共通の短い配列が見つかった。つぎに、マウスの遺伝子構造を解析したところ、胎仔型は一つのエクソンにコードされていること、また、成体型がオルタナティブスプライシングによってできていることが明らかになった。
次に、小脳でのOLプロトカドヘリンの発現を組織化学的に解析したところ、特有の縞状に発現していることが明らかになった。その境界は顆粒細胞の移動開始部位と一致していることを明らかにした。なお、顆粒細胞が特定の部位で移動が開始されるについてはマウスで始めて明らかになった。さらに、OLプロトカドヘリンは、初期のカドヘリン8や後期のゼブリンなどの縞と少なくとも一部共通の境界をもっていることから、カドヘリン8など初期の区画がゼブリンなどの後期の区画に受け継がれることを明らかにした。
現在イーストの2ハイブリッドシステム法でOLプロトカドヘリン成体型の結合分子の探索をすすめている。その結果βガラクトシダーゼ活性陽性を示すいくつかの候補分子が見つかっている。これらについては、今後生化学的な結合を確認する必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kitagawa,M.,Natori,M.,Murase,S.,Hirano,S.,Taketani,S.,Suzuki,S.T.: "Mutation analysis of cadherin-4 reveals amino acid residues of EC1 important for the structure and function."Biochem Biophys Res Commun.. 271. 358-363 (2000)

  • [文献書誌] Ono,T.,Hirano,S.,Yonezawa,S.,Aono,S., 他7名: "Comparative mapping of seven genes in mouse, rat and Chinese hamster chromosomes by fluorescence in situ hybridization."Cytogenet Cell Genet.. 89. 209-213 (2000)

  • [文献書誌] Murase,S.,Hirano,S.,Wang,X.,Kitagawa,M.,Natori,M., 他2名: "Lateral clustering of cadherin-4 without homophilic interaction : possible involvement in the concentration process at cell-cell adhesion sites as well as in the cell adhesion activity."Biochem Biophys Res Commun.. 276. 1191-1198 (2000)

  • [文献書誌] Luckner,R.,Obst-Pernberg,K.,Hirano,S.,Suzuki,S.T.,Redies,C: "Granule cell raphes in the developing mouse cerebellum"Cell Tissue Res. 303. 159-172 (2001)

  • [文献書誌] 宮坂昌元 監修: "接着分子ハンドブック"秀潤社. 188 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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