研究課題/領域番号 |
11182101
|
研究種目 |
特定領域研究(C)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷口 維紹 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50133616)
|
研究分担者 |
西川 伸一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60127115)
月田 承一郎 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50155347)
西田 栄介 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (60143369)
長田 重一 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70114428)
宮園 浩平 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90209908)
|
キーワード | 先端的研究 / 細胞接着 / がん抑制遺伝子 / シグナル伝達 / 細胞死 / サイトカイン / 免疫応答 / 抗がん剤 |
研究概要 |
「先端がん」は、発がんとその抑制機構に関する先端的基礎研究を推進し、がんの本態解明とがんの診断・治療に繋がるようなブレークスルーを見いだすことを目的とする。その推進においては「がん研究に係わる特定領域研究C」のなかで「総合がん」のもとに他の研究領域と密接な連携を保っている。また、平成6年度から策定された三省庁合同の「がん克服新10か年戦略」の一環をなす研究組織として、厚生省を中心とするがん研究との連携を計る窓口として機能する。研究組織は、研究を推進する6研究分野(柱)とそれを統括する総括班よりなる 本年度は19の研究課題すべてを計画研究として設定した。実質的なスタートの年であることから、領域全体の支援体制を強化し、共同利用できる大型機器の導入や、DNAチップなどの比較的高価な消耗品なども総括班で支援を行った。運営は総括班・柱長会議を数回にわたって開催し、支援体制や今後の方向性についての議論を行った。 研究はおおむね順調にスタートした。増殖制御因子によるシグナル伝達のクロストークに関する新たな発見がなされ、細胞内シグナリングを制御する新しい分子も複数同定された。細胞接着・動態の制御に関する研究がノックアウトマウスの作製や新規制御分子の機能解析が順調み、がん化との関係が明らかにされつつある。一方で、免疫系の構築とその制御機構についても新たな展開がもたらされた。アポトーシスの制御に関する研究は、p53依存性アポトーシスを誘導に関与すると思われる新規遺伝子を発見し、一方ではアポトーシスにおけるDNAの断片化に複数の経路が存在することを明らかにした。更に、遺伝子発現調節に関与する核内因子の研究が進展するとともに、それに基づいた抗がん剤の開発研究も進展しつつある。本領域はスタートしたばかりではあるが密接な連携のもとに進められており、既に領域内でいくつかの共同研究も始められている。
|