研究課題/領域番号 |
11201203
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武田 喬男 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (60022604)
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研究分担者 |
上田 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80184935)
坪木 和久 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (90222140)
中村 健治 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (20262917)
藤吉 康志 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40142749)
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
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キーワード | 中国淮河流域 / 梅雨前線 / ドップラーレーダー観測 / 大気陸面システム / メソスケール水循環 / 流域水収支 / 4次元同化 / 陸面熱・水フラックス |
研究概要 |
亜熱帯・温帯の典型的河川流域である中国の准河流域において、6月18日から7月20日まで、中国側研究者と協力して気象・水文の特別観測を実施した。その主な観測は日本から持ち込んだ名古屋大学大気水圏科学研究所のドップラーレーダーによる梅雨期の大陸上の降水系の観測、既設の高層気象観測による大規模場の大気状態の観測、中国の気象レーダーによる流域全体に及ぶ広域の降水分布の観測、流域に展開した雨量計による降水の観測であった。この観測期間中には梅雨期独特の降水とそれに伴う水循環が見られ、それに関する多くのデータが得られた。特に梅雨前線に伴う降水やクラウドクラスター内に発生したスコールラインなど特徴的な降水系の観測データが得られた。 また同流域において梅雨期前と梅雨期における陸面熱・水フラックス特別観測を行った。これにより大気陸面間の交換過程を定量的に明らかにするとともに、大気陸面結合モデルの実行のためのパラメーターを得ることができた。 中国淮河流域の中心付近に位置する特別観測点の寿県では、自動陸面水文観測装置を設置し、大気の温度、湿度、放射、陸面からの長波長放射等の長期間自動観測を実施している。これにより流域の地表面付近の大気陸面間のフラックスの長期モニタリングが可能となった。 対象領域の特別観測データを用いて、地域スケールとメソスケールの4次元同化を行うために、現在それに用いる数値モデルを整備し、4次元データ同化を行い時間・空間的に均質なデータの作成を行った。 流域のデジタル化レーダと高密度雨量計のネットワークによる観測データを用いて良質のレーダー・雨量合成データを作成した。
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