研究概要 |
1.インターネット上のホームぺージに,主として潮位データに基づく黒潮の流路・流速・流量の情報を引き続き公開し,新たなデータを刻々付け加えた。また,黒潮流路情報に関して水路部の海洋速報を参照できるようにした。なお,海洋研究所のe-mailシステムの変更に伴い,掲載しているホームぺージのアドレスは,http://cer.ori.u-tokyo.ac.jp/tides/に変わった。 2.九州南東に発生する黒潮小蛇行と黒潮流域沿岸を西向きに伝播する約5日周期の潮位擾乱との関係を,黒潮流速の強さをパラメータにして調べた。東方から伝播してくる成分による九州南端での潮位擾乱が増大すると,その1〜2か月後に黒潮小蛇行の起きる傾向が,黒潮流速の大きい場合にみられること等が明らかになりつつある。 3.トカラ海峡を横断するフェリー「あけぼの」に取り付けた音響ドップラ-流速プロファイラー仏DCP)を使い,九州南方での黒潮流速の測定を続けた。黒潮の流速・流量を評価するには,このデータに含まれる潮流成分を除去しないといけない。そこで,潮流特性を調べるために,昨年フェリー航路上の2点に設置したADCPの係留系を,2001年7月初めに白鳳丸KH-Ol-1次研究航海で回収し,ほぼ海面から海底までの流速時系列を取得した。
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