研究課題/領域番号 |
11205206
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
乗木 新一郎 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (80109511)
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研究分担者 |
中山 英一郎 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (50108982)
成田 尚史 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (50250501)
角皆 静男 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (00001587)
渡邉 修一 海洋科学技術センター, 海洋観測研究部, 研究主幹 (00167131)
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キーワード | 日本海 / 物質循環 / モニタリング / 化学トレーサー / プロファイラー / セジメントトラップ |
研究概要 |
13年度研究実績は大きく3つある。 (1)北部日本海の化学物質の変動:北海道大学水産学部練習船北星丸を利用した北部日本海の化学成分データセットを作るための航海に参加し、時間変化を検出するためのデータの蓄積を行った。 (2)プロフアイラー:これまで得たpH測定に関する知見をもとに二酸化炭素分圧の鉛直分布を得るための機器開発に参画した。 (3)セジメントトラップ実験:(A)沈降粒子の化学分析と成果:北緯39度30分、東経136度30分(水深2675m)に12年度に設置したセジメントトラップ係留系を、北海道大学北星丸で揚収した。1000mから沈降粒子を得た。試料は、1999年10月6日から2000年9月8日まで、26日間隔の13個である。一部の試料についての化学分析を終了した。(B)セジメントトラップの揚収:北緯38度00分、135度00分(水深2900m)に設置したセジメントトラップを揚収した。2000年10月6日から2001年9月9日まで、26日間隔で13試料を得た。粒子の重量を測定した。化学分析は一部開始したが、全ての分析は14年度に行う。(C)主な実験結果:全粒子束は11月から1月の冬期間、4月から5月の春季に大きかった。全期間を通じての平均は250mg/m2/dayであった。これは、生物生産が大きな北西部太平洋の2倍程であった。日本海はアジア大陸からの大きな陸起源の粒子の供給がある。季節変動を見ると、11月から12月の冬期間と4月から5月の2期間で大きな値を観測した。全平均は70mg/m2/dayであり、全体の30%を陸起源粒子が占めていた。日本海が陸起滑粒子の供給澹であるアジア大陸に近いことを反映しているのであろう。
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