研究課題
LHC計画では2007年に陽子・陽子衝突型加速器を完成し、1兆電子ボルト領域での素粒子実験を実現しヒッグス粒子などの発見を目指している。本特定領域研究ではアトラス実験装置の建設を行うと同時にデータ解析の準備を進めた。装置の建設において日本が分担する検出器各部の設計・開発研究・試験・製造・検査・運搬・据付・較正・試運転を行ってきた。本総括班では各計画研究を常時モニターし海外渡航を一括して総括班で処理した。(1)ミューオントリガーチェンバー開発と建設(研究代表者:武田廣)1200台のチェンバー量産が高エネルギー加速器研究機構で終了した。それらは神戸大の検査設備で試験中で一部はCERNに輸送された。CERNでは組立を他国と共同して行っている。(2)ミューオントリガー電子回路の開発と建設(研究代表者:小林富雄)チェンバーと電子回路を結合しCERNでビームテストを行い成功した。トリガー回路のASICチップを試作し成功した。ビームテストで実証された回路の量産を一部行った。(3)ミューオン飛跡測定用時間測定集積回路の開発と研究(研究代表者:新井康夫)集積回路チップの量産を終了した。チップを載せる回路の組立を行っている国に送った。(4)超伝導ソレノイド磁場内でのシリコン半導体飛跡検出器の開発と建設(海野義信)ソレノイドの励磁テストをCERNの地上で行い成功した。その後地下実験室へ移動した。シリコン半導体飛跡検出器のモジュール日本担当分980台の量産を終了した。(5)データ収集と測定器シミュレーション主技術の開発と建設(研究代表者:尼子勝哉)物質と粒子の相互作用シミュレーションソフトGeant4を維持向上させ学際領域への普及を計った。データ収集用オンラインプログラムを開発しビームテストを成功させた。
すべて 2004 2003
すべて 雑誌論文 (6件)
IEEE Transactions on Nuclear Science Vol51,5
ページ: 2196-2200
ページ: 934-938
20th International Cryogenic Engineering Conference CERN-AT-2004
ページ: 019-ECR
Nucl.Instrum.Meth A511
ページ: 132-135
Nucl.Instrum.Meth A506
ページ: 250-303
eConf C0303241 : THMT006,2003