研究課題
欧州合同原子核研究機関(CERN)のLHC(Large Hadron Collider)計画では、2007年に陽子・陽子衝突型加速器LHCの建設を完成し、ヒッグス粒子や超対称性粒子の発見をめざす。本特定領域研究ではLHC計画の国際協力実験「アトラス」の装置建設を6年かけて行い、同時に期待される物理シミュレーションを行ってきた。5つの計画研究に分けた研究活動を行ってきた:(1)ミューオントリガーチェンバ-開発と建設(研究代表者:武田廣)(2)ミューオントリガー電子回路の開発と建設(小林富雄)(3)ミューオン飛跡測定用時間測定集積回路の開発と研究(新井康夫)(4)超伝導ソレノイド磁場内でのシリコン半導体飛跡検出器の開発と建設(海野義信)(5)データ収集と測定器シミュレーション技術の開発と建設(尼子勝哉)本特定領域研究は平成16年度で終了したので、平成17年度はその成果のまとめ、発表・記録などの取りまとめ活動を中心に行ってきた。しかし、LHC計画全体のスケジュールは2年延期(完成:2005年→2007年)の変更が2002年頃に決定され、それに伴ってアトラス装置の建設完成も約2年の遅れが生じ、本領域研究が当初目的とした国際協力の下で装置の日本担当分を完成するまでには届かなかった部分がある。平成17年に行なわれた事後ヒヤリングで報告した本領域の完成度(ただし自己評価)はそれぞれ(1)90%(2)70%(3)100%(4)100%(5)80%である。それらの本領域の未達成部分の継続した研究活動にかかわるマネージメントを引き続き行い、並行して6年にわたる領域研究の成果取りまとめを行ない研究成果報告書を完成した。事後ヒヤリングでの評価はAをいただいた。
すべて 2005
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Nucl.Instrum.Meth. A541
ページ: 122-129
ページ: 144-149
ページ: 286-294