研究分担者 |
真鍋 篤 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 助手 (90202332)
神前 純一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60169787)
渡瀬 芳行 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 教授 (70018662)
長坂 康史 長崎総合科学大学, 電気工学科, 助手 (20299655)
藤本 順平 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (90202291)
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研究概要 |
イベントビルダーに関しては、Gigabit EthernetTCP/IPを使ったデータ流れ制御方式の研究をLinuxオペレーティングシステム上で行なった.イベントビルダー・テスト・システム構成は16台の450MHzPentiumIII(128Mbyteメモリー)とAlteon社製のGigabit Ethernetスイッチ2台である.1500Bytesのデータ転送サイズを用いてイベントビルダー・システムの性能を測定し,次のような結果を得た. 1)データ受け取り側は最大2kHzでデータ処理が可能である. 2)一つのデータ受け取り側あたり最大転送幅(maximum bandwidth)は35Mbyte/秒である. 3)イベントビルダー全体の最大転送幅は50Mbyte/秒である. この結果を分析することで得られた結論は,上記の1)及び2)の上限値を決めているのは,アプリケーションソフトウェアないしはTCP/IPのオーバーヘッドである.それに対して,3)の上限値はGigabit Ethernetスイッチの性能である. 事象選択ソフトウエアの開発に関しては、Geant4を用いたATLAS測定器シミュレーターの基本製作を行った.ATLAS測定器シミュレーター全体(フレームワーク)のオブジェクト指向解析及びオブジェクト指向設計を行い、それに基づき、ATLAS測定器シミュレーターのC^<++>によるプログラムの試験実験を行った.そして,測定器幾何学形状データと事象データを保存するためのデータ形式の設計を行った.更に、これらのデータ形式をオブジェクト指向データベース上に記録させる方式の検討を行った.これらにより,来年度以降に開発を予定している事象選択ソフトウエア開発の基礎となる設計の主要部が完成した。
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