研究概要 |
都市域に甚大な被害を及ぼす内陸地震,プレート間地震及びプレート内地震から生成される地震動特性の系統的把握を目的として,それぞれの地震群における不均質震源過程の枠性化及び伝播経路・地盤構造の地震動への影響評価について観測的及び理論的研究の実施が本研究の目的である.今年度においては以下の研究が進められた. 強震動データ,地下構造情報の収集とデータベース化:日米国内外に限らず,最近の大〜巨大地震の地震動データ,日米都市域における地下構造データの収集と整理を行った.昨年度行ったノースリッジ地震の震源域の地震動特性を精査するために微動アレイによるS波地下構造探査の分析をすすめ,既往の研究成果との比較及び地下構造モデルの改良に着手した. 震源の枠性化に関する研究:精度良い強震動予測のために既往の不均質震源モデルのコンパイルと広い周波数帯域からみた震源モデルの特性化が重要であり,これまでの研究成果から,地殻内地震の不均質震源特性は日米の地域によらず同様な地震規模依存性を示していることがわかった.今年度は,最近生じた地震の分析や,都市に被害を及ぼすプレート間地震,プレート内地震(スラブ内地震)についての特性の分析を開始し,スラブ内地震の震源特性と地殻内地震のそれとを比較した. ワークショップ・セッションなど:2001年6月に米国側研究者と日本においてワークショップを開き,研究成果と共同研究の方針について議論を行った.また,12月の米国地球物理学連合秋季大会において,米国側研究者と共同で「シナリオ地震による強震動予測手法に関する研究」特別研究セッションを行い,日本からは本計画研究の研究グループメンバーが多数参加し,強震動予測手法に関する最新の研究成果の発表と情報交換を行った.
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