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1999 年度 実績報告書

都市地震災害課程のモデル化と総合的な損失の定量化

研究課題

研究課題/領域番号 11209209
研究種目

特定領域研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

河田 昭惠  京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)

研究分担者 宮野 道雄  大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (00183640)
田中 哮義  京都大学, 防災研究所, 教授 (70293959)
キーワード阪神・淡路大震災 / 間接被害 / 復興 / 生活再建 / アンケート調査 / パネル調査 / 平均寿命 / 都市災害
研究概要

震災後の居住地の変化とくらしの実態に関する調査(被災地パネル調査第1回)を実施し,震度7もしくは,ガスの供給が2ヶ月以上停止した地域250地点から2,500名を無作為に抽出した「被災地内居住者」と,県外被災者向けに出されている「ひょうご便り」の読者リストより無作為に選んだ800名の,合計3,300名を対象とした質問紙調査を1999年3月に実施し,その分析を研究協力者らと行った.その結果,被災者のすまいの再建の内容は被災後100時間以内に決められていることや,高齢者は被災地外に出ていかないのに対し,若年層は容易に被災地外に脱出し,戻ってこないことが多いことなどが見出され,被災者レベルでの復興の難しさを明らかにした.また,「生活再建とは何か」を明らかにするために,住民参加型のワークショップを都合12回行い,KJ法を用いて意見を整理した.その分類・整理作業から,市民の生活再建の実感が以下の7要素から成り立つことが分かった.それらは,すまい・つながり・まち・こころとからだ・そなえ・くらしむき・行政とのかかわり,の7つである.一方,総合的な損失の評価は,平均寿命と1人当たりのGDPの関係による推定法を提案し,これを1999年の台湾とトルコの地震災害に適用したところ,初年度,前者で37億ドル,後者で31億ドルの間接被害が算定され,世界銀行の結果とほぼ合うことが見いだせ,その適用性が大きいことが見出された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 河田惠昭: "社会の防災力の評価に関する一考察(II)"京都大学防災研究所年報. 第42号. 1-12 (1999)

  • [文献書誌] 河田惠昭: "大規模な人的被害発生に伴う社会的価値の損失の評価"第22回土木計画学研究発表会. 761-764 (1999)

  • [文献書誌] 河田惠昭: "トルコと台湾の地震による人的被害に基づく間接被害額の推定"地域安全学会. No.9. 250-253 (1999)

  • [文献書誌] 宮野道雄: "阪神・淡路大震災による人的被害の性差に関する一考察"日本生理人類学会誌. Vol.1. 13-16 (1999)

  • [文献書誌] 宮野道雄: "阪神・淡路大震災における生活復興過程の諸問題に関する研究-災害復興賃貸住宅入居者に対するアンケート調査に基づいて-"1998年地域安全学会論文報告集. No.1. 87-92 (1999)

  • [文献書誌] 土橋常登、田中哮義等: "建物火災の燃焼性状に及ぼす風の影響に関する実験的研究(その1)〜(その3)"日本建築学会大会学術講演梗概集. 199-204 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2012-11-15  

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